企業や国家が主導する「ライフ・ワーク・バランス」に騙されるな

 

毎回メルマガ読者からの質問にわかりやすく回答してくれる、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者・高城剛さん。今回は、誰もが知る大企業に勤務する男性から「大企業の恩恵を最大限受けて生きるには?」という、何とも優雅な質問が寄せられました。しかし、高城さんの大企業への見方は想像以上に厳しく、質問者にとっては意外とも言える回答が出されています。

Question

shitumon

「誰もが知っている大企業」で働いています。

正直、高城さんの影響で、しがらみから解放されたいとか旅して暮らして生きたいなどと思っていた時期もありますが、家族もおり、いまはライフワークバランスを重視して、いまの会社でしっかりと働いていきたいと思っています。

どうせなら、大企業につとめている恩恵を最大限に受けた生活をしたいと思うようになりました。

質問ですが、犯罪に手を染めず、人にも迷惑をかけずに、大企業の恩恵を受けてやっていく方法にアドバイスがあれば教えてください。

フレックスや在宅勤務制度をフル活用するなど、周りの人に比べるとわりと自由に仕事をしている自負はあります。

少し先の話ですが1ヶ月ほどの自己研鑽休暇をもらうことができるので、アーユルヴェーダとセブ島での英会話付けにしようといまからたくらんでいます。

こんなことしたら面白い!ということがあれば教えてください

高城剛さんの回答

先日、トランプ大統領の実の娘で補佐官でもあるイヴァンカ・トランプが来日しました。

日本のマスコミが書くことはないのでしょうが、米国のメディアでは、東京で女性の活躍と権利についてのスピーチを紹介すると同時に、アジアにある彼女のファッションブランド工場の実態が報道されていました。

イヴァンカの製品を作る工場で働く女性のインタビューによれば、驚くべき薄給の上に休みもなく家族と会うのは不可能だ、ということです。

自分の服を手がける工場の従業員たちのライフワークバランスも改善できないのに、なにをスピーチしているのか、ということが報道の焦点でした。

米国のSNSでは、「女性の活躍と権利についてのスピーチ」を、実父にしろ!というのが大半でしたが。

これは、国家や企業によってもたらさられるライフワークバランス発言を絶対に信用してはいけない典型例です。

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