さっそく調査!
調査をすると、この相手男性は反社会的勢力でも関係者でもなく、このトラブル現場近くの大手商社に勤めているということがわかった。
年齢は50代半ば、30代になって今の会社に転職することになり、現在は部長のすぐ下というポストだが、上司は全て40代か50代初めの年下で、年下上司にあれこれ指図されることや中途入社組であることで、社内の主力派閥から外された外様状態であることに強いストレスを持っていることがわかった。
さらに自宅を見にいくと、綺麗な一軒家だが、土地家屋の所有状況を確認すると、土地は奥さんの実母の持ちものになっており、約10年前に建物を妻と自分の共同名義で建て替えたことがわかる。
ちなみにこの調査対象者の車はトヨタクラウン、妻の車はトヨタプリウスであり、ナンバーが同じ番号になっている。
この番号は2人いる長女と次女の名前と奥さんの名前にちなんだ番号であり、この家には、奥さんの母が1階で暮らし、2階は奥さん、調査対象者である夫、長女、次女が暮らす女ばかりの家であることがわかる。
つまり、マスオさん状態で妻の実家の二世帯住居暮らし、家は女性ばかりで、中年期のおじさんは一人であり、肩身の狭い思いをしていたようだ。
本人がよく投稿しているSNSを見ると、「妻子の運転手代わりに使われている」ことを嘆いている投稿があり、可哀相な自分を演出している様子がわかった。
家を見たついでに、その煽り運転をしまくって、クラクションを鳴らし続けたという車が停めてあったので、雨の日であったが、撮影をしておいた。
その写真がこれ。
この写真が、のちに、この調査対象者の男性(以下、「I氏」という。)が損害保険会社を使って仕掛けた恐喝行為の嘘を暴くキッカケとなる。
続いて、私は、交通トラブルのあった現場に向かい、近隣で商店を営む方々やバイトをしていた人らに当時の様子を聞いた。
「I氏の方が意味不明にわめいていたね」
「坊主頭の方が困って様子だったね」
「ずっとクラクション鳴らし続けやがって、ありゃ、異常者だろ。絶対おかしいよ」
「明らかに、I氏の方が一方的に悪いね」
など、その時の様子を見ていた人たちは、一方的にわめき散らし、クラクションを鳴らし続けていたその様子を克明に覚えていた。