子育て世代にも怖い話。リフォームする上の階から凄い騒音が!

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20年前に規定が整備されたというのに、未だ現場では改善がなされていない…、そんなケースが我々の身近なマンションで起こっているそうです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者でマンション管理士の廣田信子さんが紹介しているのは、廣田さんの知人に降りかかった「騒音トラブル」から発覚した管理会社や理事会のずさんな実態。対処法はあるのでしょうか。

フローリングの遮音等級規定がない?

こんにちは! 廣田信子です。

マンション管理に関して、民泊や認知症など次々に新たな課題が出てきて、対処方法を一生懸命お伝えしていますが、もう20年前に解決方法が浸透したはずのことが、まだ、現場では改善されていないこともあるのです。

先日、分譲マンションに賃貸で入居している知人から、相談がありました。「上階の所有者が変わり、新所有者がリフォーム工事をしたことから、上階からの騒音がひどくなりました。フローリングの床からあらゆる生活音が響いてきます。管理員さんにいうと、その住戸のリフォーム業者に、申請のときにこの材料ではだめだから変更するように言ったのに、誤ってそのままの材料で工事をしてしまったんですよ…と」。

知人はやさしいので、床を直すとなると上階の人に経済的な負担がかかるし、でも、この音は我慢できないし…と、悩んでいるのですが、音の原因は、フローリングの遮音等級が規定より低いものを使ったせいと分かっているのに、なんでそれをそのまま放置しているのか…フローリングによる騒音トラブルは非常に多いので、通常、リフォーム細則に、使用できる床材の等級(一般には、LL45以上)が規定されていて、リフォーム申請時に、チェックして、要件を満たしていなければ、許可しないはず。修正することを条件にしたのに、それを無視したのは、明らかに規約違反だから、管理組合として是正するようにいうべきもので、リフォーム業者のミスなら、上階の人からリフォーム業者に言ってやり直させるものだから、気にしないで、ちゃんと言った方が言い…とアドバイスしたのですが…。その後、連絡が…。

先日の我が家の上階のお話、管理会社に確認したところ、なんと規約に遮音等級が定められていないとのこと……。それでも、リフォーム前に、リフォーム会社が使用床材を管理会社へ提出したときに、管理会社から「これでは困るので違う床材を使って欲しい」と進言をして、それに対して「わかりました、違うものを使います」と返答したにも関わらず、結局もとの床材を使ってしまったということでした。そしてリフォーム会社はドロンと失踪中だそうで……もし床を再度リフォームするならば、区分所有者の費用負担だと言われました…と。

えっ、リフォーム細則に床の遮音等級書いてない? 口頭で進言して、口頭で「はい」で済ませた? リフォーム業者が失踪してしまったから仕方がない? 思わず、「どこの管理会社?」と聞いてしまいました。

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