「毒餃子事件」以後も変わらない。中国産食品に殺される世界の人々

 

ちょうど、最近、文藝春秋オンラインで「危ない中国産食品」シリーズという記事が配信されていたので、そちらを紹介したいと思います。これは過去の話ではなく、今現在の話だということを念頭に置いて読んで下さい。

週刊文春記者が見た! 危険すぎる中国産食品#1 漬物編 「ゴミじゃないよ、ニンジンよ!」

記者は、四川省の漬物工場にバイヤーを装って潜入取材しています。案内された工場の担当者は次のように言っています。

当社は、青菜、ニンニク、しょうが、大根、ニンジンなどの漬物を作っています。常温で、16カ月持ちますよ。安全面に問題ありません。中国のCIQ(中国検査検疫局)の調査に合格していますから。

もちろん安全なわけがありません。一部を以下に抜粋します。

なんと、ニンニクは地べたに積まれ、汚れたプラスチック容器にスコップで入れられていた。

別の発酵槽らしきものを覗くと、泥水のような茶色い液体に浸った多数の白い袋が見えた。どう見ても泥水にゴミ袋を放り投げたようにしか見えず、老女に尋ねてみた。「おばさん、この槽はゴミ置き場なの?」「ゴミじゃないよ! ニンジンを漬けているのよ! それは泥水じゃなくて塩水だよ。もう何年も取り替えていないからそんな色なのよ。このあたりの伝統の漬け方なの」

プラスチックの甕に入ったマッシュルームの塩漬けを見せてもらったところ、腐って黒くなっていたのだ。

これが、日本の外食チェーンで、パスタなどの洋食に使われているのかと思うと、寒気がした。

週刊文春記者が見た! 危険すぎる中国産食品#2 イカ・白身魚フライ編 山東省の「イカ社長」が産地偽装を認めた

次は山東省のイカ加工工場と白身さかなフライ加工場です。日本では冷凍のイカリングや白身魚のフライなどになって売られているものです。以下に一部抜粋します。

イカ社長から「酸化防止剤です」と説明されたが、刺激臭がしたのでふと気になり、イカが入っていない隣の容器に指を入れて味をたしかめようとした瞬間、「危ない! それを絶対口に入れるな!」とイカ社長に怒鳴られた。「その溶液に浸すと、イカが膨れて見た目がよくなるんだ。高く売るためだよ。でも、その溶液は口にしてはならない。自分なら形が悪くても添加物のないイカを食べるからね」

作業員たちはエプロンに作業着、手袋とマスクをしていて、イカ社長の加工場より一見清潔にしていた。ところが、ある作業員がさばいていた魚を数匹地面に落としてしまい、どうするのか見ていたら、拾ってそのまま他の魚と一緒にバットへ入れた。地面は魚をさばいた後に出る生ゴミで汚れていた。

日本に戻った後、段ボールに名前が載っていた企業へ、石島の加工場と取引があるのか確認してみたが、全ての企業が「そのような企業との取引はありません」と回答した。

これらの潜入取材を敢行した記者は、こうした話を本にまとめている(徳山大樹著『怖い中国食品、不気味なアメリカ食品』)ので、もっと読みたい方にはお薦めします。オンライン記事にも写真が載っていますが、本当に目を疑うものばかりです。

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