トランプ「中国とロシアは、米国の国益を損なう」宣言で再び窮地に

kitano20171221
 

前回掲載の「中国は米国を経済侵略している。来日したトランプ元側近が衝撃発言」で、アメリカ国内の会社が安い賃金で人を大量に雇える中国に工場を建てるようになったことで雇用が奪われ、今や米中の立場が逆転したとの見方を示したトランプ大統領元側近のバノン氏。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際政治に詳しい北野幸伯さんは「さらなるアメリカの失態で、味方につけなければいけないロシアも中国と接近している」と警鐘を鳴らしています。

トランプの国家安全保障戦略はどうですか?

トランプさんは18日、「国家安全保障戦略」を発表しました。どんな内容だったのでしょうか?

トランプ氏「米国第一」の新安保戦略 中ロに強硬姿勢

12/19(火)6:16配信

 

【AFP=時事】米ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は18日、同政権初の「国家安全保障戦略(National Security Strategy)」を発表した。中国とロシアを、米国の国益を損なうことを狙う「修正主義の大国」として強く非難する内容となっている。

中国とロシアは、「修正主義の大国」だそうです。アメリカから見ると、そうなるのでしょう。日本でも、アメリカがつくった「東京裁判史観」に内心反対している安倍さんは、「修正主義者」と呼ばれていました。

同戦略はトランプ政権の外交政策の指針となるもので、同氏が掲げてきた「米国第一」のスローガンに基づいて策定された。中国とロシアを世界における競争相手と位置づけ、「米国の権力、影響力、そして利益に挑み、米国の安全保障と繁栄をむしばもうとしている」と明言しており、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席やロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対するトランプ氏の友好的な姿勢とは一線を画した内容だ。
(同上)

「米国の権力、影響力、そして利益に挑み、米国の安全保障と繁栄をむしばもうとしている」そうです。確かに、アメリカから見ると、その通りですね。この二国は、「アメリカ一極世界に反対し、「多極世界を目指しています。(とはいえ、中国は多極世界ではなく、「中国一極世界」を目指していると思いますが…。)

中国については、アジア地域での「米国の排除」を狙っていると非難。データを盗み出したり、「同国が持つ権威主義体制の特徴」を広めようとしたりしているなど、さまざまな苦言を呈している。
(同上)

中国はアメリカをアジアから排除」しようとしている。実に正しい現状認識です。

ロシアについては、同国が保有する核兵器は「米国存続に対する最も重大な脅威」だと明言。ロシア政府の狙いは「大国としての地位を回復し、国境付近での影響力が及ぶ領域を確保すること」にあると指摘している。
(同上)

ロシアの核はアメリカ最大の脅威だそうです。ロシアの核戦力は、アメリカに匹敵する。ですから、「そのとおり」でしょう。

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