「年金廃止」を訴える専門家は、発言の重大性を認識しているのか

年金 アドバイザー 年金廃止 Hiroki
 

年金は、直接自分の生活や人生に関わる問題なだけに、専門家の「年金は既に破綻している」などといった無責任な発言に影響され、「年金を廃止した方がいいのでは?」「払ってもどうせもらえない」と考えてしまう人も少なくありません。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では、著者のhirokiさんが年金の歴史を振り返るとともに、年金の存在意義と必要性について持論を展開しています。

年金の現在と歴史をざっと振り返る

早速ですが年金受給者の人が現在4,000万人程いる中で、大半の人にとって公的年金というのは大切な生活資金です。高齢者世帯の55%は公的年金のみで生活し、高齢者世帯所得の67%程は公的年金が占めるという中で、やはりなんだかんだ言われても公的年金は重要な生活費

今まで数多くの年金受給者の方を見てきましたが、この金額でどうやって暮らしているんだろうか? という金額の方も沢山いらっしゃいます。むしろそういう人が多いですね。その年金すら無くなれば、年金受給者の人達の明日からの生活はどうなってしまうんだろうとよく思います。

いつも思うんですが年金って結構怖いんですね。直接、相手の生活や人生に関わるものだから。なのに公的年金は破綻しているとか、無くしてしまえばいいという無責任な声も相変わらずよくありますけど、なんだかなーと思う。

よく、世間の学者さんとかは経済や政治の事に詳しいから年金のそういう部分の話ばかりされますが、それは国民にとっては結局二の次的な話であり、今現在の生活がかかっている人に「経済が~政治家が~歴史は~」みたいな話をやっても、「うんうんそうなんですね。ところで今はそんな事はいいから、私の年金なんでこうなってんのよ!生活かかってんのよ!」って怒られるだけです^^;。

みんな、他人の事よりまずは自分の事で精一杯

もちろん、年金にとっては経済や政治、歴史的な事はとても大事なんです。僕もちょくちょくそういう話題を出しますが、それは年金というのは今だけを見ると大きな過ちを犯しかねないから。まあ年金だけでなく他の事もそうなんでしょうけど…。その時だけの制度を見ても、木を見て森を見ずな状態になってしまう。特に歴史は物凄く大切

例えば旧民主党が政権を取っていた時に年金制度を新しく改革して最低でも月7万保障する年金を作る! そして所得比例一本! って耳障りの良い話で、選挙に大勝して3年間くらい政権取ったけど、結局どうする事も出来なかったのは年金の歴史を知らなかったからでしょう。月7万といったら、今の老齢基礎年金の月満額64,941円よりも全然高いですよね。基礎年金は金額の半分は税金投入して月64,941円満額ですからね。とてもじゃないけど、消費税20%でも足りないくらいの話でした。絵に描いた餅だったわけです。

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