結局、平凡な会社員が受け取れる年金の「平均額」は幾らなのか?

 

※追記

これ以上年金を増やす事は出来ないのか。この男性の場合であれば、最大70歳までは厚生年金に加入する事で老齢厚生年金(報酬比例部分のみ増える)を増やす事が出来る。また、65歳から最大70歳まで年金を貰うのを遅らせる事で年金が最大42%増える「年金の繰り下げ」くらいですね(1ヶ月遅らせる毎に0.7%増える)。

もし、老齢厚生年金(報酬比例部分)1,444,813円を5年間遅らせたら、1,444,813円×42%=606,821円増加して2,051,634円になる。老齢厚生年金の経過的加算44,536円も44,536円×142%=63,241円になる。老齢基礎年金は735,464円×142%=1,044,359円となる。

70歳まで年金の繰り下げをしたら、70歳時点の年金総額は老齢厚生年金(報酬比例部分2,051,634円+経過的加算63,241円)+老齢基礎年金1,044,359円=3,159,234円(月額263,269円)になる。なお、繰り下げた年金を貰う時に65歳未満の配偶者がいれば配偶者加給年金389,800円も支給される。ちなみに配偶者加給年金は年金の繰り下げで増えたりはしない

また、年金貰うのを遅らせてる間に遺族年金や障害年金の受給権を得たらそれ以後の繰り下げは不可。まあ大体、障害年金とかは65歳までに受給権持ってる人が大半なんですけどね…そうなると繰り下げ自体が不可。ただし、障害基礎年金のみの人は老齢厚生年金のみだったら繰り下げできる。年金の繰り下げについてはいろいろ注意点ありますが、今回はその話がしたかったわけではないので下の日本年金機構のHPを参照ください。

年金の繰り下げ(日本年金機構)

まあ…結局年金額は人それぞれ十人十色なんですが、今回は割と高めの給与でそれなりに長く厚生年金に加入してきた場合で見てみました。実際、ここまでの金額ってそんなに見かけないんですけどね…とりあえずその人その人で見てみないとわからない部分ではあります。みんなバラバラなので^^;。

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
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