日本統治時代に学べ。台湾の若者はなぜ「日本」を懐かしむのか?

 

日台が互いに積極的に交流を促進しようとするこうしたイベントの数々によって、若者世代の相互理解が深まることで、かつての日台間に流れる歴史にも関心がいき、過去を知った上で日台が同じ未来予想図を描いていけたら、こんな素晴らしいことはありません。

東日本大震災のとき、台湾の民間から集まった義援金は200億円とも言われています。赤十字で公表された額は200億円ですが、さらに被災地へ直接持っていた義援金などを含めると、さらに大きな額になっていたはずです。ここが、台湾と中韓の違う点です。台湾の心性がここにあらわれています。

人間不信の中韓では、いわゆる「辛災楽禍」、つまり他人の不幸を喜ぶ心性があります。インド洋の大津波では、中国のネットの書き込みで「これでインドは中国に追いつけなくなった」という声が溢れ、四川大地震で大勢の犠牲者が出れば、「中国人は多すぎるから死んでちょうどいい」などと暴言が続出しました。

2011年9月に韓国で開催されたプロサッカー試合(アジア・チャンピオンズリーグ)では、日本のセレッソ大阪と韓国の全北現代の試合において、韓国側の観客スタンドに「日本の大地震をお祝いします」という横断幕が掲げられたことが日本の国会でも話題になりました。

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一方の台湾ですが、日本が台湾を領有した十年あまりしか経っていなかった当時、日露戦争への戦費の義援金を募ったところ、当時の「日日新聞」によれば、多額の寄付が集まった都市の1位は東京、2位は大阪、3位は台湾でした。

また、四代目台湾総督の児玉源太郎の没後、江ノ島にその名を冠した児玉神社を建立するにあたり募金を行ったところ、わずか2週間でその建立費のほとんどが台湾から集まり大正10年(1921年)に建立されるに至りました。設置されている狛犬も、台湾の有志から贈られたものです。2006年には李登輝元総統が揮毫した扁額が贈られました。

児玉神社の例大祭で盛大に李登輝前総統の揮毫になる扁額の除幕式 藤沢市観光協会会長や藤沢市議会議長ら150名が参列

これが台湾人の心性です。その根本的理由は、やはり台湾人と日本人はもともと似ているところが多かったというのが私の持論です。島国としての環境が育んだ類似性かもしれません。いまだ解明されていない文化的相似点については、まだまだ研究の余地がありますが、陸、海、島で暮らす人々はそれぞれエトスが異なるのです。

中華大陸と陸続きの朝鮮半島と、海によって大陸と隔絶された島国の台湾で、民族性から日本に対する感覚まで180度違うのも、そうした地理的環境が大きく作用しているのではないかと思います。

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※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2017年11月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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2017年12月分

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黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実』(2017年11月21日号)より一部抜粋

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