元陸自幹部が伝授。大震災を生き延びるための「3・3・3の原則」

 

防災3・3・3の原則

大地震が発生した場合の行動のポイント、それは私の経験からすると、まずは自己責任で身を守り、「30秒3分3日」のポイントを踏まえて、行動することが大切です。

1.激しい揺れの30秒(自己責任)

地震の最大の揺れは30秒続きます。30秒間は、自分のことだけで精一杯です。この間は、自分で確実に生きることを考えましょう。この30秒間はあくまでも自己責任の範囲なのだと心得てください。

とくに就寝中は動けませんから、いつもタンスの前を避けて寝るようにする。タンスはあらかじめ耐震金具でしっかり留めておく。一軒家ならばできるだけ2階で寝るなど、ちょっとした習慣が生死を分けることになります。

2.3分で確実に生き延びる処置(家族責任)

最初の30秒間を生き残ったら、次の3分以内にすべきことがあります。それは家族を助けること、家族責任です。まず、ガスなど火の元を断ち安全な場所に移動します。

普段から家族で話し合って避難場所を決めておくことも大切です。海岸線地域に住んでいる人は、あらかじめ決めている50メートル以上の高台に急いで避難します。高台がない場合は、考えるよりも海岸線から10キロメートル内陸部に即移動することです。

路面はガラスだらけと想定し、普段からスニーカー運動靴を取り出せるようにしておくことも大切です。

3.3日のサバイバル(隣組責任)

次に、3日間のサバイバルです。3日間何とか生き残ることが出来ればレスキュー自衛隊が援助に来ます。それまでの間を生き延びるのです。この間、お隣近所同士で助け合うことも必要です。隣組責任です。普段からお隣のおばあちゃんが、家のどこに寝ているのかを教え合うような温かい人間関係を築いていれば、非常事態に役に立ちます。

瓦礫の山でどこに住民が埋もれているかわからないようなケースの場合、一軒一軒声をかけて捜索するよりも、住宅構造や家族関係を熟知するお隣の「あのお年寄りはいつも南の部屋で休んでいる」というような情報があれば、素早く探し当てることができるのです。実際にこのような些細な情報が役立ち、いのちを助けられた例がいくつもあるのです。

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