マクドナルドはなぜ、コンビニとの不毛な「カフェ戦争」に進んだか

2018.02.05
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コンビニ業界の知られざる裏側を、内情に詳しいライターの日比谷新太さんがレポートする当シリーズ。前回の「大雪時のコンビニの対応」に続き、今回取り上げるのは「コンビニ・コーヒー戦争」に殴り込みをかけるマクドナルドについて。今年1月にカフェラテをコンビニ価格と同じ150円に値下げするなど、コンビニコーヒーを意識した戦略を採るマクドナルドですが、日比谷さん曰くそれは止めておいた方がいいとのこと。一体、なぜなんでしょうか。

マクドナルドがコンビニに真っ向対決?

2011年にローソンが販売を開始し、その翌々年の2013年に一気に普及したコンビニのカウンターコーヒー。挽きたての美味しいコーヒーが喫茶店よりも安い価格で飲めるということで、今ではコンビニに欠かせないサービスとなり、過去の記事でも取り上げた通り各チェーン間での競争は年々激しさを増すばかりです。

セブンイレブン カフェオレ マクドナルド

そんな人気のコンビニコーヒーに対抗すべく、あのマクドナルドがドリンクメニューの「カフェラテ」を、これまでの200円から150円(税込)に値下げすると発表。すでに全2900店の大半で実施されているようです。

● 「マクドナルド、カフェラテを値下げ コンビニに対抗」(朝日新聞デジタル)

この150円という新価格は、コンビニ挽きたてコーヒーのカフェラテの価格である150円に合わせたとみられています。コンビニコーヒーといえば、登場当時にドトールが「客数や売り上げにはほとんど影響がない」とコメントするなど、当初はその影響はごく小規模なものでした。しかし、その後の爆発的な普及によって、日本国内のコーヒー消費量を数年ぶりに引き上げ、くわえて外食産業の雄であるマクドナルドの価格を下げる要因にもなるとは、長年コンビニ業界を見守って来た著者としては、かなり感慨深いものがあります。

すでにコーヒーは100円で提供しており、それにくわえて今回カフェラテの価格も下げるなど、コンビニとの対決姿勢を鮮明にしているマクドナルド。ただ私見を述べさせて頂くなら、マクドナルドはこの戦いに相当苦労するのではないかと思っています。

コンビニコーヒーが目指す「単価アップ」

挽きたてコーヒーがコンビニに出現してから、すでに5年ほど経ちました(セブンイレブンのセブンカフェの本格展開は2013年から)。小売業の宿命として、新サービスや新商品は、販売開始1年から2年目までは商品認知度が向上するのに伴って、売り上げは順調に伸びていきます。しかしながら3年が経過した後は、今までと同じ取り組みでは売上の伸びは鈍化してしまいます。

そこで取り組んでいくのが「単価アップ」。購入点数が同じであろうとも、1品あたりの単価が高くなれば、売上は伸びるからです。そこで各社ともに、Lサイズのメニューや新メニューのカフェラテやフラッペなどといった、高単価商品の販売に力を入れていくわけです。

コンビニ カフェラテ コーヒー セブンイレブン

カフェラテを購入する客層は、主に「女性」「若年層」。特に、秋から冬にかけての気温が低下する時季は、温かいミルクを用いたドリンクが好まれ、カフェラテの販売が伸びる傾向にあります。そのような需要をつかむべく、セブンイレブンは2017年に新型のコーヒーマシンを導入し、カフェラテを新たにメニューに追加。コンビニ界の王者であるセブンイレブンがカフェラテを本格導入したことが、カフェラテ市場全体に影響を与えたのでしょう。

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