大恐慌からの大戦争。1929年からの歴史は繰り返されるのか?

 

日銀手持ち国債を永久国債に

世界と日本の景気後退後、国債の消化ができず国債金利上昇が心配になるはずで、それに備えて日銀手持ち国債のゼロ金利永久国債化を行い国債償還を止めて、金利負担の上昇に備えることである。

1ドル=100円を下回る円高になったら、日銀手持ち国債を永久国債化して円高を止めると同時に、国債の償還量を少なくすることだ。円高解消と金利負担軽減という一石二鳥の政策効果がある。この政策は、財政ファイナンスそのものであり、為替ディーラーはびっくりするはず。

世界経済が失速すると、内需減少の日本企業の利益が急速になくなり、日本の経常収支は赤字になり、株安円安になる危険がある。輸入物価上昇でインフレになる心配をした方がよい。円高防止は日銀の国債直接購入などの財政ファイナンスと思われることを矢継ぎ早に行うことで、為替ディーラーをびっくりさせればよいので簡単である。

しかし、超円安になってしまうと、円水準を維持するのは大変で金利を上げることや出口戦略などの金融引き締めを行う必要になるが、景気がより悪くなる。そのようなことはできない。

米国の了承を得て円買いドル売りの円高方向の為替介入を行うことである。しかし、ドルを得るために米国債売却ということになり、米国金利が上昇する。米国が了承しない可能性もある。

このため、円高に過度な心配しないで、超円安になったときの対応策を今から考えていくことである。

さいごに

そして、いつも言うとおりに、財政均衡化を行い金融緩和を止めないと、いつかは大銀行がつぶれて金融恐慌になるし、または超円安になり、日本の破綻が起きる

また、財政均衡させるためには経済成長が必要であり、その経済成長には労働人口の増加が必要である。この2つを確実に行うことが重要であることを再度、言い添えておく。

さあ、どうなりますか?

image by: Shutterstock

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