更に言えば、現代社会において子どもに対する加害者となるような心理を抱えた犯罪予備軍というのは、「自分は格差社会の被害者」などという勝手な自己正当化をしていることが多いわけです。仮にそうであるのなら、アルマーニという「格差の勝者」という「記号」を露骨に持っている制服には、危機管理上のメリットよりもデメリットを感じてしまいます。
今回の騒動で、学校やその生徒に対する嫌がらせが起きているという報道があります。全く筋違いであり、許せない行為であるのは間違いありません。ですが、そうした行為が横行することの中に、将来発生するかもしれないリスクを考えるのであれば、この際この「常識からズレた選択」は思い切って止めるのも一手と思います。
校長先生は、バス通学の車内で子供が騒いで学校にクレームが入るのを何とか防止したいという思いを語っておられました。しかし、冷静に考えて、小学生の子供たちが「ブランド制服」ぐらいでお行儀良くなるというのは甘いですし、多少静かになったところで子や孫のいない一部の高齢者の「子供嫌い」には、どっちみち効果はないのではないでしょうか。