北朝鮮へ「過去最大の制裁」。米国が仕掛けた、五輪直後の駆け引き

 

イバンカ、韓国を訪問

トランプの美人娘で大統領補佐官のイバンカさんが、韓国を訪れました。毎日新聞2月24日。

【ソウル大貫智子】平昌冬季五輪閉会式(25日)出席のため、米国のトランプ大統領の長女、イバンカ大統領補佐官をトップとする代表団が23日、訪韓した。仁川国際空港到着後、ソウルに向かい、青瓦台(大統領府)で文在寅大統領と約40分間会談し、夕食会に臨んだ。イバンカ氏は26日まで韓国に滞在。24、25両日は平昌で米選手団を激励したうえで、閉会式に出席する。

早速、文さんと会談したのですね。何を話したのでしょうか???

韓国側の発表によると、会談で文氏は「北朝鮮の核を認められないという意思が最も強いのは韓国だが、過去25年間の韓米両政府の努力は成功しなかった」と述べ、五輪を機に新たに醸成された南北対話を非核化のための米朝対話につなげたいとの考えを表明。イバンカ氏は「北朝鮮に対する最大限の圧迫のため、両政府が共に努力している効果が出ている」と圧力の重要性を強調した。
(同上)

文さんは、何を言っているのでしょうか?

  • 韓国は、誰よりも、北朝鮮の非核化を願っている
  • しかし、過去25年間の米韓の努力は成功しなかった
  • だから、五輪後も対話を継続したい

と。「過去25年間の努力」とは、「25年の圧力」という意味でしょう。「圧力で成功しなかったから今度は対話で試そう」という論理です。

皆さんご存知のように、現実は逆ですね。アメリカは新世紀に入って、アフガン、イラク、リビア、シリアなどを攻撃しました。しかし、北朝鮮に対しては、クリントン、ブッシュ(子)、オバマと「甘甘」で、今の悲惨な状態に至ってしまった。文さんのいうように「圧力」で失敗したのではなく、どう考えても「対話で失敗したと言えるでしょう。これに対してイバンカさんは?

「北朝鮮に対する最大限の圧迫のため、両政府が共に努力している効果が出ている」。つまり「圧力の効果が出ている」と。こちらも微妙ですが。少なくとも(対話派の中ロも含む)国際社会を巻き込んで制裁が強化されているのはいいことです。

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