高城剛氏インタビュー 「2018年、日本と世界はこう変わっていく」

 

今年の6月に大麻を禁止したWHOが科学的見地をもとに見直しレポートを発表する予定です。

このWHOの決定が、米国や日本の大麻禁止法の根拠となりますので、この根幹が崩れようとしてるんですよ。そうなると、数年以内に連邦法や、それに事実上準ずる日本の法律も変えねばなりません

つまり、僕たちは、かつての「禁酒法」のような「大麻禁止法」のなかで現在暮らし、それがもうじき解禁されようとしているんです。

WHOの会議は5月に開催され、発表は6月と考えられていますが、それを見越した世界の動きは、驚くほどに早い。

カナダは、今年の夏から先進国で初めて、全面的に娯楽大麻を解禁します。

アジアでもタイや台湾で医療大麻を始める可能性が高く、グアムは、「医療大麻観光立国」を公言し、そのターゲットは日本人なんです。

また、投資家もこのマーケットに巨額を投げ込んでおり、スマートフォンバブルより、すでに資金が集まってます

市場規模は2020年に3兆円になると言われていますから、美味しいんでしょうね。

でも、個人的には、娯楽大麻解放には、全面的には賛成できません。

というのも、近年抽出技術が進んで、陶酔成分のTHCをピンポイントで引き抜くことができるようになったからです。

あれは、危ない。

その辺りに生えているやつなら、6%程度のTHC含有量しかありませんし、ブリーディング種でも、18%程度です。でも、抽出を極めるとTHC100%が可能です。

一方、この抽出技術を使って、薬効成分の高い良質な引き抜きも成功しています。

それが、CBDです。

CBDは、難病と言われたてんかんの特効薬だとCNNでドキュメンタリーが放送されてから、世界中で大ブームになりました。

その後、認知症やガンの転移にも有効的なことが、判明しています。

CBDは、米国でも日本でも一応合法ですが、連邦法の手前、日米ともにAmazonで販売することも、GoogleやFacebookに広告を出すこともできません。

ですので、独自サイトで購入するのが一般的ですが、商品は玉石混合なんです。

まさに、「禁酒法」時代の「スピークイージー」ですよね。

このCBDの大量生産地として急速に伸びているのが、中国の黒竜江省です。

気候が悪く、あまり作物がとれないこの地域では、最大の農産物になる可能性があります。ドローンもそうでしたが、日本が及び腰になって、あちこちの顔色ばかり伺ってると、あっという間に中国に抜かれてしまいますよね。

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高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けするメルマガ「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

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