トランプの静かな決断。米朝戦争の準備を裏付ける不気味な動き

 

1つ目は2017年2月13日金正男暗殺事件の怪しい点があるということである。

金正男事件の前は北朝鮮においては時々ミサイル実験のニュースが流れることはあったが現在のようなシリアスな状態とは程遠いものであったといえよう。しかしこの事件から世界メディアそして特に日本のメディアがより大きく北朝鮮に目を向けることになった。

一般的なイメージとしては突然、北朝鮮が金正男氏を暗殺したように見える。しかし一部報道では米国情報機関が北の最高指導者の兄である金正男氏を米国に亡命させようとしたと報道されている。ここで1つ逆説的で若干、飛躍的な考え方になるかもしれないが、この金正男米国亡命の情報がもし本当で金正恩氏の耳に入ったとすれば、金正男氏が米国亡命よって米国に北朝鮮の様々な情報を流すのではと金正恩氏が何かしらのアクションを亡命前に取らなくてはならず、亡命阻止をすべきという状況を作り出してしまったかもしれない。しかもこの米国亡命プランが本当だとしても結果的に亡命する前に金正男氏は暗殺されてしまったといえる。

米情報機関がなぜこんなヘマをしたのか。ひょっとすると米国情報機関は金正男を亡命させるという情報をわざと流すことによって暗殺される方を選んだかもしれない。つまり米国情報機関はこの「金正男」氏の亡命の画策をわざと周辺国に流した可能性も否めない。

しかし1つだけ確かなのは「金正男」氏の暗殺事件が世界に報道されることで北朝鮮は以前よりもさらにならず者国家ということを自ら宣伝してしまい、結果的に我々にとって「北朝鮮は攻撃されても仕方のない悪者」、つまり戦争が起きても仕方がないのではないかという流れになる大きな最初の岐点になったのではないだろうか。

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