今回の試みで面白いのは、「ブロックチェーン」には、大きく分けると「パブリックチェーン」と「プライベートチェーン」があり、ビットコインなどが前者であるのに対し、「ペトロ」は後者にあたり、極めて恣意的な仮想通貨を実験的に発行した点にあります。
国家が発行する仮想通貨は、法定通貨や国有財産を担保にプライベート型のブロックチェーンで管理するもので、僕はベネズエラに限らず、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性や財政の行き詰まりが高くなれば、あらゆる国々が、今後プライベート型の仮想通貨を発行すると考えています。
時間はもう少しかかるのでしょうが、そのひとつが、日本で検討されている政府紙幣の発行ではないかと睨んでいるほどです。
今後、ベネズエラは、金を裏付けとする仮想通貨「ペトロ・ゴールド」を導入すると発表しています。
また、トルコとイランも仮想通貨発行の検討を公にしています。
時代は、いよいよ官製仮想通貨の時代に突入したわけですが、それは同時に、世界的に経済が大揺れになる時が、本気で近づいてきた証でもあります。
仮想通貨は、たとえ国家が発行しても、必ず大きく暴落するでしょう。
なにしろ、最後の苦肉の策で、もう後がないことがバレてしまっているからです。
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