新しい指導法
それは、選手の指導レベルを4つのステージに分ける、というものです。正確ではないかもしれませんが、次の4つのステージだと話されたと記憶しています。
第1ステージは「上意下達」。核となる監督の考えを選手に伝える段階です。
第2ステージは「自覚期」。監督の考えを選手が自覚する段階です。
第3ステージは「コーチング期」。監督の考えや指示が本当に浸透していく段階です。
第4ステージは「自立期」。選手が自ら考え、その自主性にまかせる段階です。
つまり、指導者は、最初から最後まで手取り足取り教えません。目標は、選手自身で考えられるようにすることです。これは、大学生だけでなく、中高生の指導にも当てはまることでしょう。
おそらく、日本の多くの指導者は、第1ステージにとどまっているのではないでしょうか。そして、原監督のような指導が出来れば、筒香選手の言う、自ら考えて楽しくプレーが出来る選手になれるはずです。
一方、平昌五輪でメダルを取った選手やチームには、海外のコーチの指導を受けている人たちが目立ちます。コーチの指導法や考え方が、日本とは違って科学的で論理的です。JリーグやBリーグでも、外人の監督コーチが増えています。そこでは、根性論やしごきは見られません。そろそろ、日本の指導者もそうした指導法を学ぶべきです。
そのために、スポーツショップとして出来ることはないでしょうか。地元の監督やコーチを集めて科学的指導法を伝える勉強の場をもうけるのも一つの方法です。思い切って、原監督や外国人コーチに、講師をお願いしてはどうでしょう。熱意が伝われば、きっと受けてくれるはずです。
いずれにしても、近代的な指導者が増えれば、楽しんでスポーツをする子供が増えます。そうすれば、少子化といえども、スポーツを楽しむ子供が増えてお店の商品が売れる、というわけです。監督やコーチに、そうした機会を提供するのも、スポーツショップの役目ではないでしょうか。
■今日のツボ■
- 日本的な選手指導法は、時流に合っていない。
- 科学的で論理的な指導法を学ぶと良い。
- スポーツを楽しむ子供が増えれば、業界は活性化する。
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