【書評】仮想通貨を通して知る、オヤジ世代が若者を奇異に思う訳

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すべてが目まぐるしいスピードで進化する現代社会。世代間の価値観の相違もこれまで以上に大きなものとなっているようです。今回の無料メルマガ『おやじのための自炊講座』の著者・ジミヘンさんが取り上げているのは、気鋭の若手会社経営者である佐藤航陽氏が著した一冊。ジミヘンさんが「理解することが難しい」と言う、本書に記されている「価値主義」とは?

jisui20180328-sお金2.0 新しい経済のルールと生き方
佐藤航陽・著 幻冬舎

皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

誰もがスマホを持ち、常時インターネットにつながっている時代を迎え、大きな変化が迫っているような気がする。一つはメディアやコミュニケーションの変化、一つはシェアリング経済、そしてもう一つは「仮想通貨」などの不可解な世界。

書店でふと手にした本をパラパラとめくる。ひょっとしたら、「仮想通貨」のことやこれからの経済のヒントが見つかるかもしれない。タイトルは『お金2.0~新しい経済のルールと生き方』。著者は、1986年生まれの若い起業家・佐藤航陽氏である。彼は、まえがきで言う。「資本主義はベストではないがベターではあると考えられてきましたが、現在はそれより良い仕組みが実現できる可能性が出てきています。価値主義は一つの可能性として、目の前で起きている事例を踏まえながら説明していきます」

10年程前、梅田望夫氏が著した『ウェブ進化論』を興奮しながら読んだ。それは、インターネットの大変化(Web2.0)について書かれたものだった。ウェブの爆発的普及によって、誰でもが情報発信者になれる時代が来たという希望を私たちに示した。時代は流れ、今度は「お金2.0」だ。どんな新しい世界が示されるのだろう。

私がショックを受けたのは「デジタルネイティブからトークンネイティブへ」という章であった。著者は小学生の時からパソコンがあり、インターネットや携帯電話がなかった時代のことが想像できないと述べている。いわゆる彼はデジタルネイティブ世代である。「劇的に時代が進化する」時代の前と後では価値観や社会を見る目が一変する。

今のシニアの方は四六時中スマホばかり触っている若者を見て不安がるでしょうし、私の世代が老人になる頃にはトークンエコノミーやAIを使いこなしVRに没頭する世代の人たちに不安を投げかけている絵が想像できます。しかし、そうやって新陳代謝を繰り返しながら世の中は進化を繰り返してきましたし、これからもこのループは続いていくでしょう。

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