一日中革靴を履いていては足が蒸れ蒸れ、せめてオフィスの中では履き替えたいけれど、なかなかマッチするものがない…。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で著者のMBAホルダー・青山烈士さんが取り上げているのは、そんなビジネスマンのお悩みを解消してくれる逸品をリリースしたグレンフィールド。高品質なビジネススリッパが評判となっている同社の戦略・戦術を詳細に分析しています。
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高品質な革小物などの企画・製造・輸入・販売を手掛けている企業を分析します。
● 雑貨類(革小物・バッグ・繊維製品等)の企画・製造・輸入・販売を手掛けている「グレンフィールド」がリリースしたビジネス用スリッパ
戦略ショートストーリー
ビジネスパーソンをターゲットに「日本人の足を探求することで得られた知見」に支えられた「シューズ感覚で快適に履ける」「多彩なシーンで活躍」等の強みで差別化しています。
「フライングホース」のブランド力を活かしつつ、一点一点職人が丹念に手作業で作る高品質なビジネススリッパを提供することで顧客から支持を得ています。
■分析のポイント
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オフィスでは基本、革靴を履いている方が多いですから、スリッパを履いている方は、少数派だと思います。すでに世のなかにも、牛革製のスリッパなどは販売されていますが、種類は少ないです。ちなみに、私の知人の中では、オフィスでレザーのスリッパを履いている方は一人しか知りません。まだまだ競争は少ない状況といえそうですが、ニーズはあると思います。
靴を履き続けていると蒸れますし、臭いも気になりますので、オフィスでは履き替えたいという方も多いと思います。実際に靴を脱いで、仕事をしている方を見たことがあります。
では、なぜニーズがあっても浸透しないのでしょうか。理由としてあげられるのは、周りが履いていないため、なかなか踏み切れない、オフィスでスリッパを履くことを恥ずかしいと思ってしまうといった理由が考えられそうです。もし、そうであれば、履くことが恥ずかしいと思わせないことがポイントだと思います。
だからこそ、「グレンフィールド」は既存製品よりも高品質な製品をビジネスパーソンに人気の「フライングホース」ブランドからスーツ姿にも違和感なくマッチする形状でリリースしているわけですね。フライングホースのビジネススリッパを履くことがビジネスパーソンにとっての「ステータス」のようになるように打ち手が練られていると思います。
今後、グレンフィールドのビジネススリッパがどのように拡がっていくのか、オフィスでビジネススリッパを履く方が増えていくのか注目していきたいです。