誰かと口論になった時、相手の否定的な言葉に反応してエスカレートしてしまう人と、冷静に話し合える人がいます。その違いは、どうやら会話や表情とは別のところにあるようです。今回の無料メルマガ『たった一つの小さな「コツ」があなたを変える』では、著者で大学講師でもある野澤卓央さんが、コミュニケーションに重要な「感じる力」を解説しています。
いま見えてるもの聞こえてるものが、本当に全部なのか?
人の目や耳は正確に物事を捉えられない。正確に観るには感じる力が必要になる。
「人間の目に太陽は丸に見える。球体には見えない。」と、師に教わりました。人は自分が見えるもの聞こえるものが全て、絶対と思い込んでしまうことがあります。
こんなことがありました。Aさんの奥さんは、「あなたは人の気持ちがわからない、人の話をまったく聴いていない!」とAさんに言いました。
このとき、Aさんは人の言葉や表情など人の表面だけを捉え奥さんに否定されていると捉えました。そのため、「俺は人の話を聞いてる!何がして欲しいかはっきり言わないお前が悪い!」と思い奥さんに言い返し喧嘩になりました。
Aさんは自分の耳に聞こえたもの、見えたものが全てと思い込み、その情報をもとに自分は正しくて、相手は間違っていると決めつけました。
もし、太陽を丸ではなく、球体として捉えられるように、人間の内面を観ることができると、人の言動への見え方も変わります。
奥さんがAさんに「あなたは人の気持ちがわからない、人の話をまったく聴いていない!!」と話す背景には、「私の気持ちを分かってほしい。話を聴いてほしい。」という想いがあります。
相手の言葉や表情だけでなく、その背景にある気持ちを感じ取ると、相手は自分を否定することが目的ではなく、自分の気持ちが分かってもらえなくて困っているだけということが分かるようになる。相手を、自分を否定してくる人とみるか、困っている相手とみるかで、相手への気持ちや接し方は大きく変わります。
自分は正しく、あの人が間違っている。
相手が正しく、自分は間違っている。
と、良い悪いで自分や人をみたときは、自分に見えているもの、聞こえているものは絶対?と、自問することが大切なのかもしれないな。
【今日のコツ】
人の目や耳は正確に物事を捉えられない。
正確に観るには感じる力が必要になる。
image by: Shutterstock.com