なぜ仮想通貨の値はゼロになっていないのか?
ここまで読んで来られた方の中には、
「それでもまだ仮想通貨はゼロになったわけではない」
「一番いい時に比べれば半分以下になったが、まだ上がることもあり、下がりっぱなしではない」
と反論する方もおられるでしょう。
なぜ、仮想通貨の価値がゼロになっていないのかというと、仮想通貨のことを「まだ信じている人がいる」というだけのことです。
信じている人がいる限りは、価値はゼロにはなりません。
また、もしかしたら、仮想通貨を信じ続ける人は消えず、永遠に仮想通貨の価値はゼロにはならないかもしれません。
しかし、状況的に見て、仮想通貨は収束に向かう可能性が高いということは言えます。
今、仮想通貨を持っている人のほとんどは、仮想通貨を「通貨として使いやすい」から持っているのではなく、「値が上がりそう」「儲かりそう」と思って、保有したものと思われます。通貨としては、こんなに価値が乱高下するようでは、非常に使いづらいはずです。
そして、通貨として広く使用される可能性がなくなれば、「儲けのための金融商品」としての価値しかなくなるわけです。
しかし通貨として普及されないとなると、「金融商品」としての価値もやがて下がっていくと思われます。
先ほど述べましたように、仮想通貨には「最終的に価値を保証する担保物」がまったくないわけです。
普通の通貨であれば、発行国の資産が担保物になります。しかし、仮想通貨は、一旦下がり始めれば、いつでもゼロになる可能性があるのです。
つまり、仮想通貨は、
「通貨としては現実的に使いづらい」
「金融商品としては価値がまったく保証されていない」
という二つの大きなリスクを持っているのです。
この二つのリスクに誰もが気づくようになれば、おのずと仮想通貨から離れていくものと思われます。
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※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2018年5月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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