「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」とは連合艦隊司令長官・山本五十六の名言ですが、子育ても、やってみせるところから始まるようです。今回の無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』では、子どもに泥んこ遊びを促すノウハウを紹介しています。
泥んこを嫌がる子には
「子どもらしくない」という言葉を使って、我が子への心配・懸念を表現される方がいます。
よその子が無邪気に泥んこ遊びや砂場遊びを楽しんでいるのに、うちの子は一緒に楽しめていない──そんな状況についてのご相談です。
体に砂がつくことを嫌がる、泥んこに汚れることを嫌がるという子ども、確かに見かけることがあります。今日は、こうした子への接し方についてお伝えしますね。
他の子と一緒に泥んこ・砂まみれで遊ばない子どもの中の1つは、「とにかく、生理的にイヤ」というタイプ。この場合、「子どもが『嫌だ』『気持ち悪い』と感じるのはその子の個性と心得て、否定しない・変えようとしない」というのが、大原則・鉄則です。
つまり、「やだー」「だって、きもちわるいもん」と言う子どもに対して、「大丈夫よ」「気持ち悪くなんかないから」「やってみたら楽しいよ」「いいから試してごらん」などと声をかけるのは、すべて不適切だということ。
まずは、「そっか、砂がつくのが嫌なんだね」「ダイスケ、泥だらけは気持ち悪いか」と、子どもの気持ちを認めて、受け止めてあげることが大切です。そうして気持ちを受容してあげた後で、「面白そう」「やってみたら楽しいかも」と感じさせてあげる、という順序で接してあげましょう。
「面白そう」「楽しいかも」と感じさせてあげるための具体的な方法は、「他の人が楽しんでいるところを見せる」が基本です。この時、子ども本人に向かって直接働きかけるのは注意が必要です。場合によっては「だからおまえもやってみなさい」というメッセージが強く伝わってしまい、「自分の気持ちを受け止めてもらえている」という安心感が損なわれる恐れがあります。
なので、泥遊びを尻込みする子に対して「ほらダイスケ見てごらん、アユムが泥団子作ってるよ」と言うよりも、泥遊びをしている子に「アユム、泥団子作ってるの? 見せて見せてー! わぁ、ツルツルでピカピカだ!!」と声をかける方が良いということ、頭に入れておいてください。