60歳以降も働いて年金が停止しても「損どころか得」なことが判明

 

つまり、60歳本来の老齢厚生年金額941,341円に、その後も働き続けたことで更に78,926円と98,102円が増えるという事。78,926円+98,102円=177,028円が増えて、もちろん終身支給される。

また、65歳になると国民年金から老齢基礎年金779,300円÷480ヶ月×413ヶ月(20歳から60歳までに加入した期間)=670,523円が支給開始になる。

よって、65歳からの年金総額は

  • 老齢厚生年金(報酬比例部分1,020,267円+差額加算98,102円)+老齢基礎年金670,523円=1,788,892円月額149,074円

65歳まで働いたことで、その目先の年金額は停止されちゃったけど退職した時に結果的に年金額が増えて、しかもその分は終身消えないから長い目で見ると老後の生活にゆとりが出る事になる。だから、働いてる事で年金停止されて損だ! ってその時だけを見ないようにしましょうね^^。

健康具合とか家庭事情にもよりますが、働ける間は働いて、引退した時はその分多めの年金を貰っちゃいましょう!

追記

厚生年金に加入できるのは70歳までなので、70歳以降働いても70歳以降の期間は年金額に反映することは無い。ただし、70歳以降も厚生年金に加入できるような働き方をすると老齢厚生年金が停止される場合がある(平成19年4月から70歳以上の人も在職中による停止が拡大された。平成27年10月からは被用者年金一元化により昭和12年4月1日以前生まれの人も停止の対象となった)。あと差額加算は計算については最大480ヶ月が限度

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
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