心理学の実験でわかった、浦島太郎がお爺さんになった当然の理由

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日本人なら誰しも知っている昔話「浦島太郎」。助けた亀に竜宮城に連れて行ってもらったのはいいのですが、お土産にもらった玉手箱を開けたらおじいさんになってしまった──。これはいったいなぜなのでしょうか。今回の無料メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では著者で現役精神科医のゆうきゆう先生が、「浦島太郎の謎」を心理学的観点から解き明かします。

浦島太郎は、なぜおじいさんになった?

童話「浦島太郎」。竜宮城で遊んだ浦島太郎は、最後に玉手箱によって、おじいさんにされてしまいます

これ、ものすごくかわいそうです。「なぜ!?」と思う人も多いかもしれません。

しかし実は、ここには心理学的な理由があるのです。

時間は感じ方によって違う

実はサンディエゴ州立大学のジーン・トウェンジ博士は、大学生にストップウォッチを渡して、「時間を見ないまま80秒たったと思ったら止めてください」と言いました。

すると、気分がいい学生は、平均して71秒で止めました。しかし気分が悪かった学生は、平均して100秒で止めました

すなわち気分がいいほど、「時間を短く感じる」ということ。逆に気分が悪い人は、同じ時間であっても「長く感じる」ということが分かりました。

ここで浦島太郎の話に戻ります。

竜宮城は、この世のモノとは思えないほど超楽しい場所だったと考えられます。すると「80秒を71秒」程度ではなく、「80秒を1秒レベルに感じていた可能性もあります。

すると時間は80倍で進むわけで、そこで1年過ごせば、80年経っていた、なんてことだってあります。すなわち玉手箱はただの「儀式」で、長い竜宮城での生活から現実に戻るに際して浦島太郎は現実に老いていただけ…という可能性が考えられるわけです。

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