ビールや発泡酒より安く手に入る「ストロング系チューハイ」。多くの商品のアルコール度数は9%で、「安く酔える」と若者世代に人気だ。この「ストロングチューハイ」が、今、ネット上で物議を醸していることをご存知だろうか。
現役医師がストロング系チューハイの危険性を警告、SNSに投稿
きっかけは、昨年の大晦日。「『危険ドラッグ』として規制した方がよいのではないか。半ば本気でそう思うことがよくあります」とフェイスブックに投稿され、日経ビジネスなどに取り上げられたことだ。投稿主は、医師で国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の松本俊彦・薬物依存研究部部長だった。
人類最古にして最悪の薬物「アルコール」
松本氏は「あれはお酒というより、人工甘味料を加えたエチルアルコール=薬物」と述べ、ジュースのような飲みやすさがふだんお酒を飲まない人や苦手な人でもグイグイ飲んでしまう危険性についても触れたという。そしてストロング系チューハイは、人類最古にして最悪の薬物といわれているアルコールの害を最大限に引き出す危険な摂取方法だと注意を促した。
そして今回、松本氏がSNSで引用したのが、弊サイト『MAG2 NEWS』で2019年10月に公開した、ストロング系チューハイ誕生の裏側や危険性について取り上げた記事である。まずは以下の記事をご一読いただきたい。
● ストロング系チューハイ裏話。国のいじめに酒造メーカーブチ切れ(2019.10.20公開)
誕生の裏に「国のいじめ」
安く酔えるストロング系チューハイがうまれた裏側には、いわゆる国のいじめがあったという。第2、第3のビールなどが酒税改定で課税されて潰され、酒造メーカーの新規参入まで法律が大きく阻み、国産の酒というのは生まれにくい状況。そこでうまれたのが、ストロング系チューハイである。350mlあたりの税金は、発泡性の酒はビール77円に比べて、アルコール度数10度未満で28円。ソフトドリンクのノウハウを転化でき、原価も押さえられる。こうして、税金も原価も押さえられる高アルコール飲料がうまれたというのだ。一般の人々は、この一連のチューハイについてどのように感じているのか? ネット上の声を取り上げてみた。