女性の命を救えぬ日本の男たち。「AEDでセクハラ」懸念はデマか女の自業自得か?

2020.11.16
by tututu
shutterstock_730600252
 

突然の心停止時の救命に用いられる自動体外式除細動器(AED)。人命を助ける大切な手段のひとつだが、この機器の利用を巡って、女性への処置の際に体に触れたり服を脱がせたりする行為が「セクハラやわいせつ行為になりかねない」との議論があることをご存知だろうか。

女性へのAED救命行為がセクハラになる?

たとえば千葉県では公共施設等でAEDの設置が進んでいるものの、使った場合に「責任が問われる可能性がある」との心配から利用が進んでいないことを受け、万が一の際の訴訟費用を貸し付ける規定を盛り込んだ条例が制定されている。

【関連】小林麻耶「子宮にパワーストーン」の哀れ。スピ夫が洗脳 芸能界追放の危機に

これは基本的には救命が上手くいかなかった時のことを想定していると思われるが、実は「セクハラで訴えられる」ことまで考慮されているのではないかとの見方もある。なぜなら、もし女性が倒れていた際にAEDを使用する場合、女性の洋服をめくり、胸をはだける必要があるからだ。

AEDによる救命行為がセクハラになるというのは悪質なデマだ、という見方が一般的ではあるが、それでも世の男性たちが躊躇してしまうのはなぜだろうか?

目の前に見知らぬ女性が倒れていた場合に、「救命する」か「通報だけする」か「無視する」か?果たしてあなたは、胸を張って「自分なら女性の命を救う」と言えるだろうか。万一の事態を考えると、失うものがあまりに多すぎるのもまた事実だ。

AED②

こうして比較するとわかるように、AEDを使って救命したとしても、相手が女性の場合は「セクハラで訴えられる」という大きなリスクが存在している。「私は不快に感じた」「救命に必要な範囲を超えて胸を触られた」などと主張された場合、反論は容易ではなく、世間からは白い目で見られ、最悪の場合は巨額の賠償金を支払うことにもなりかねない。

【関連】「わいせつ教師再任用反対」を阻む勢力の正体とは?現役探偵が怒りの告発

たとえ目の前で女性が倒れていたとしても、気づかないふりをして「無視する」という選択は、妻や子を持つ男性にとっては、あながち悪い選択肢ではないのかもしれない。少なくとも、そう考える層が一定数存在するのは間違いないだろう。

何でもかんでも“セクハラ”という風潮

AEDとは心停止の際に自動で電気ショックを与えて回復を図ることができる機器。電極パッドを体に貼り付ける必要があり、右胸と左わき腹に直接つけることになる。

男性としては、倒れている人が同じ男性であれば何のためらいもなく行えるが、これが女性であればそうはいかない。衣服をめくるだけではなく、下着の中へ手を入れなければならないため、どうしても躊躇してしまう。

そこに何でもかんでも“セクハラ”と言われてしまう、昨今の風潮を垣間見ることができる。

【関連】女性のカラダを狙う「精子提供者」の闇。SNSで誘い性行為 卑劣な手口とは

たとえば、オフィスで「その洋服かわいいね」「髪の毛切ったんだ」と男性上司が女性社員に言っただけでセクハラになる。これが逆に女性から男性に「洋服かっこいいですね」「今日の髪型素敵ですね」と言った場合はセクハラだとは捉えられない。

これは電車における痴漢冤罪も同じことが言える。混雑した社内でちょっと女性の体に触れてしまっただけで睨まれたり、場合によっては痴漢扱いされることもある。一方、女性が男性の体に触れたからと言って、同様の扱いはされない。「この女性痴漢です」と駅員に伝えても、全く相手にもされないだろう。

現代日本の男性たちは常にセクハラのリスクと隣り合わせで女性と接している。もはや家族以外の女性とは一切関わりを持たないほうが賢いという考え方すら出てきた。そのような環境に長年置かれた男性が、いくら医療行為だから問題はないと言われても、「女尊男卑」のこの世の中で、セクハラとも言われかねないリスクを男性は負いたくないのである。女性という存在自体を信用できなくなっていると言ってもいいかもしれない。

苦しんでいる女性が目の前にいるのに、「無視する」という選択をする男性たち。彼らを人でなしと非難することは簡単だが、一部の権利ばかりを主張する女性たちにも責任の一端はあるのかもしれない。

print
いま読まれてます

  • 女性の命を救えぬ日本の男たち。「AEDでセクハラ」懸念はデマか女の自業自得か?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け