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刑務所体験作家・本間龍のメルマガ

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□■□■ 【刑務所体験作家 本間龍が解説する刑務所や裁判の真実】
■□■   本間 龍のメールマガジン 2009年8月4日発行 第1号
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■   「刑務所の過剰収容は本当に緩和されたのか?」
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皆様、はじめまして。過ちを犯し約一年間の刑務所生活を体験した本間 龍と申します。
ついに裁判員制度が始まり、司法行政を今までよりも身近に感じる方が増えてきたのではないかと思われます。
しかしながら、裁判の結果として言い渡される量刑の中身(多くの場合は懲役ですが)について、皆様はどれほどご存じでしょうか。
特に懲役を執行する機関=刑務所の内幕については、殆どの方が知らないのではないでしょうか。
このメルマガでは、刑務所で私が体験したことをベースに、日々新たに発生する刑事事件、裁判や刑務所に関するニュースを、
元受刑者という「裁判・懲役をを受けた側」の視点から分析・解説していきたいと考えています。ご購読頂ければ幸いです。 

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 少々古いが、6月28日の朝日新聞一面に、「刑務所の過剰収容緩和」という記事があった。ここ10年ほどひたすら増加の一途を
たどっていた刑務所の過剰収容が昨年度(平成8年)は100%を切って98%になった、という記事。社会面には補足記事で
「函館少年刑務所では収容率が147%から90%に減少し、「部屋・作業ゆったり」などと書いてある。更に、全国的にはまだまだ
緩和されていない刑務所もあるとも触れている。

 その平成8年度に懲役を体験した私からみれば、これは大変問題のある記事だと思った。私が収容されていた黒羽刑務所は定員が
1700人に対しなんと2300名が詰め込まれ、緩和のかの字も感じられないすし詰め状態であったからだ。

 実は朝日がもとにした法務省のデータには明らかなからくりがある。昨年度は相次いで新しいPFI刑務所が4箇所もオープンしたため、
その定員分(4箇所で6千人)がいきなり加算され、収容率を劇的に押し下げる役目を果たしたのだ。6千人分も分母が増大すれば、
(しかもその4箇所にはまだ収容者は100人単位程度でしかいない)計算上は収容率が下がるのは当たり前だ。


 笑ってしまうのは、この数字のトリックを鵜呑みにし、法務省から与えられた最もモデルとなりえる函館刑務所だけを取材し、
いわば提灯記事を堂々と一面に掲載した朝日新聞のレベルの低さだ。数字が数パーセント低くなったかどうかよりも、
現実がどうなっているのかを取材して書くのが新聞記者というものだろう。官側から提供される大本営発表しか書かないのであれば、
そんな記事なら私にでも書ける。

 全国には70箇所以上の刑事収容施設があるが、その殆どではまだまだ過剰収容が改まってはいないはずだ。朝日の記者は、
多くの刑務所ではナチスのゲットーさながらに、6人部屋に10人を詰め込んだり、三畳しかない1人部屋に2人を押し込んで
無理矢理生活させている現状などもちろん知らないのだろう。

 私は朝日の読者相談室を通してこの記事を書いた記者に現実を取材し補足記事を書いて欲しい、私も取材に協力する旨申し入れたが、
当然のごとく全く無視された。このブログではそうした現実を知っている者しか書けないような記事を書いていきたい。

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  • 2009/11/23
  • 毎週 月・木曜日(年末年始を除く)