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自分を愛する。

それは人生で一番難しいこと。
そしてそれこそが、生きるということ…。


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私がまだ19歳の時のお話です。
フレグランスショップでアルバイトをしていました。
そのお店は、高価でめずらしいフレグランスを扱っていて、美意識の高いお客様に愛されていました。

今思えば、私はそのお客様たちから上質な色気を学んでいたのでしょう。


今でも鮮明に覚えているお客様がいます。
ある夏の日でした。

黒髪の前下がりボブ。
夏の太陽を浴びた肌色に、日本人的な涼しい目元、上品な鼻、引き締まった唇。
身長は150cm後半で、中肉中背。
ピュアホワイトのTシャツとジーンズに、8cmくらいのピンヒール。
バッグは持たず、左手にはボルドーの財布。

決して個性的なスタイルをしていたわけでも、絶世の美女というわけでもなかったのですが、店内の湿度が上がってしまうほどの、むせ返るような色気を漂わせた女性が来店されたのです。

彼女は挨拶もせず、ふわっと一瞬私に微笑みかけただけで、すぐ棚のフレグランスに目を移してしまいましたが、私の心は一瞬で捕らえられてしまいました。

女性を見て鼓動が早くなったのは、はじめてです。

数分間彼女のオーラや仕草に魅了され、身動きが取れなくなり、店長の咳払いで我に帰ります。
そして彼女に、マニュアルどおりのお声かけをしました。

「なにかお探しですか?」

すると彼女は

「ええ、私を愛してくれる香りを探しています。」

と、外見のイメージと反する可愛らしい声で答えました。
その予想外の声と答えに、私の思考は一瞬ストップしてしまいます。
なんと魅力的な返し方をする女性なのでしょう。
そこから私は、仕事中ということを半分忘れ、彼女との会話に夢中になりました。

40代で、二児の母だということ。
三度の飯より香りが好きだということ。
毎週一回は、子供を夫に預け、一人で過ごす時間を作るということ。
“普通の生活の中に潜むエロス”を感じることが、なによりも楽しいということ…。

彼女との会話に軽いショックと興奮を覚えた私が、まともに接客できるわけもなく、「私を求めている香りがないようなので、今日は帰りますね。」と、彼女は向きを変えようとしました。

そこで私は何を思ったのか、彼女を引き止めて、「すみません、貴女はなぜそんなに色っぽいのですか?」と聞いてしまったのです。
今思い出しても、すごい勇気だと思います。
今後、こんな色っぽい女性には出会えないかもしれないと思ったのでしょうね。
人生で初めて、必死になった瞬間かもしれません。

そして彼女は、顔色ひとつ変えずこう答えました。

「自分を誰よりも愛しているからです。」

その映画のような、ある意味非現実的な答えを、19歳の私が理解できるわけもなく、ただ無言で見つめている内に、彼女は立ち去ってしまったのでした…。



彼女との出会いから私は、自分を愛するということ、そしてそれが色気につながるということについて真剣に考え、研究するようになりました。

何年も何年も考え、導き出した答え
それが、お色気強化DAYです。

“自分が自分の魅力に気づく日”
“自分のためだけに色っぽくする日”
を作る。

それが、女に生まれた自分を最高に愛する方法。
19歳の時に出会った彼女がしていた、“自分の愛し方”だと、気付いたのです。

そう気がついた私は、毎週一日、自分の色気に気づく日を作るようにしました。

自分のためだけにメイクをし、大胆なファッションに挑戦する。
魅惑的な映画を見て、真似をする。
鏡に向かって、自分を誘惑してみる。
とにかく、自分がとびきり色っぽくなれるように過ごしたのです。

そんな週一の行事で、私の人生が変わりました。

まずは、自分の色気に気づき、世界にたった一人しかいない自分に感謝の気持ちがこみ上げてきました。
「私って、なんて魅力的なんだろう。私に生まれてきてくれてありがとう。」なんて、今まで感じたことのない感情を味わいました。
そして、自分が求めているもの、自分の選択に自信が持て、信じることができるようになりました。

自分が自分を受け入れるようになってから、あっという間に、環境も変わります。
仕事が軌道に乗ったり、全てを受け入れてくれる人達に出会ったり…。

とにかく、人生が“色っぽく”変わったのです。
その経験から、私がこの仕事をはじめたのは、もはや必然ですね。


「色っぽくなりたい」
「パートナーが欲しい」

そう求める前に、あなたは自分のことを“色っぽい”と思えていますか?
自分に情熱を感じていますか?


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