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Segakiyui's BL

  1. アート・文芸
  2. 文芸
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           『Segakiyui's BL』
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御愛読ありがとうございます。
『BLUE RAIN』第1回です。
どうぞ、ごゆっくりお楽しみ下さいませ。

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1. YOU,ROBOT(1)

 ぱあん、と昔懐かしい音が響き渡った。とっさに相棒が動いて目の前を
遮る。ばき、と嫌な音がして、その右手が弾かれたように後ろへ流れた。
 ダイブした俺は走り去る人影に舌打ちして追跡を諦める。右手を抱えて
蹲ってる相手を冷ややかに見下ろし「大丈夫か」。おざなりの声をかけた。
 気にすることはない。
 相手はSUP/20032、いわゆる刑事護衛用のロボットで、外見上は22、
3の男に見えるが、その体は金属と強化プラスティックでできている。俺
の「大丈夫か」は、つまりは「機能しているか」あるいは「このまま追跡
は可能か」であって、体調を気遣うものじゃない。
 だが、向こうが真っ青に色を失った顔を上げてきて驚いた。
「何だ、どっかシステムエラーか?」
「違います、シーン」
 笑う顔がべったりと濡れている。汗もかけるのは凄い。
「損傷は右前腕だけです。追跡も可能ですが数分待って下さい。感知シス
テムを切ります」
「は?」
「俺には痛覚機能があるんです」
「………」
 たっぷり一分は凍ってしまった。
 のろのろと、俺を銃弾から庇ってぐしゃぐしゃに潰れたやつの右手を見
る。砕かれたアーム、垂れ下がるコード、ぬるぬると滑り落ちてくる得体
のしれない赤みがかった白濁した液体。
「痛覚機能?」
 繰り返して吐き気がした。
「お前を作ったやつはヘンタイか?」
 護衛するために怪我をし、傷つき、全壊することさえ前提なのに? そ
んなやつに痛覚機能をつけた?
「ロボットと組んでると感じると、嫌がる人も多いもので」
 吐き気がひどくなった。むかついて、今にも中身をぶちまけそうだ。
 誰だ、そんな馬鹿は。
「大丈夫、すみました、切断しておきます」
 ごとんと砕かれた部分を外して身軽になったやつは、しらっとした顔で
立ち上がった。
「追跡しましょう」
「ばか」
「は?」
「もう捕まらねえよ。それより戻ろう、そいつを直せ」
「でも」
「俺が吐きそうなんだよ」
「ああ…すみません」
 やつはたじろいだ顔をしてすまなそうにつぶやき、俯いた。

                            (つづく)
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 御愛読ありがとうございました。
 また次回御会いできることを楽しみにしております。

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  • 2010/01/02
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