- アート・文芸
- 文芸
- 小説
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『Segakiyui's BL』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
御愛読ありがとうございます。
『BLUE RAIN』第1回です。
どうぞ、ごゆっくりお楽しみ下さいませ。
*********************************
1. YOU,ROBOT(1)
ぱあん、と昔懐かしい音が響き渡った。とっさに相棒が動いて目の前を
遮る。ばき、と嫌な音がして、その右手が弾かれたように後ろへ流れた。
ダイブした俺は走り去る人影に舌打ちして追跡を諦める。右手を抱えて
蹲ってる相手を冷ややかに見下ろし「大丈夫か」。おざなりの声をかけた。
気にすることはない。
相手はSUP/20032、いわゆる刑事護衛用のロボットで、外見上は22、
3の男に見えるが、その体は金属と強化プラスティックでできている。俺
の「大丈夫か」は、つまりは「機能しているか」あるいは「このまま追跡
は可能か」であって、体調を気遣うものじゃない。
だが、向こうが真っ青に色を失った顔を上げてきて驚いた。
「何だ、どっかシステムエラーか?」
「違います、シーン」
笑う顔がべったりと濡れている。汗もかけるのは凄い。
「損傷は右前腕だけです。追跡も可能ですが数分待って下さい。感知シス
テムを切ります」
「は?」
「俺には痛覚機能があるんです」
「………」
たっぷり一分は凍ってしまった。
のろのろと、俺を銃弾から庇ってぐしゃぐしゃに潰れたやつの右手を見
る。砕かれたアーム、垂れ下がるコード、ぬるぬると滑り落ちてくる得体
のしれない赤みがかった白濁した液体。
「痛覚機能?」
繰り返して吐き気がした。
「お前を作ったやつはヘンタイか?」
護衛するために怪我をし、傷つき、全壊することさえ前提なのに? そ
んなやつに痛覚機能をつけた?
「ロボットと組んでると感じると、嫌がる人も多いもので」
吐き気がひどくなった。むかついて、今にも中身をぶちまけそうだ。
誰だ、そんな馬鹿は。
「大丈夫、すみました、切断しておきます」
ごとんと砕かれた部分を外して身軽になったやつは、しらっとした顔で
立ち上がった。
「追跡しましょう」
「ばか」
「は?」
「もう捕まらねえよ。それより戻ろう、そいつを直せ」
「でも」
「俺が吐きそうなんだよ」
「ああ…すみません」
やつはたじろいだ顔をしてすまなそうにつぶやき、俯いた。
(つづく)
*********************************
御愛読ありがとうございました。
また次回御会いできることを楽しみにしております。
『Segakiyui's BL』は500円/月、毎週土曜日発行です。
配信中止は「まぐまぐプレミアム」(http://premium.mag2.com/)から
お願いいたします。
バックナンバーも購入できます。
segakiyuiはただいま
『エターナル・アイズ』で小説・ブログ展開中です。
『エターナル・アイズ』http://plaza.rakute.co.jp/segakiyui/
またアルファポリスではサイト連載小説を無料配信中。
『Segakiyui's Magazine』(ドリーム・ウォーカー)
http://www.alphapolis.co.jp/maga.php?citi_id=197047694
なお有料メールマガジンでは小説展開中です。
『Segakiyui's World』(桜の護王)
http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/35/P0003530.html
『Segakiyui's World』(朱の狩人)
http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/35/P0003529.html
よろしければお立ち寄り下さいませ。
ご意見・ご感想お待ちしております。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
E-mail****yuirinjp@yahoo.co.jp
URL*****http://plaza.rakuten.co.jp/segakiyui/
配信*****segakiyui
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~