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未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ
〜世界の未来を、政治経済のみならずスピリチュアル系など利用可能なあらゆ
る枠組みを使い占う!〜
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◆グローバル経済の終焉とブロック化への具体的なシナリオ 第一回
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▼はっきりしてきた多極化への動き
サブプライムローンのCDOから始まった金融危機はリーマン破綻以降も拡大を
続けており、底がまったく見えない状態が続いている。
一方、これから破綻の可能性が指摘されているバブルには、クレジットカード、
商業不動産、外国為替関連、CDS、米国債の4つがあるいわれ、バブル全体が
はじけた時の損失額は2京円とも6京円ともいわれている。世界各国のGDPの
合計が5000兆円だとされているので、その4倍から12倍だ。どう考えても
補填は不可能な額だ。規模からいって、不況などというこれまでの概念では捉え
きれない。
危機の大きさが明らかになにつれ、現在のグローバル資本主義の体制を維持する
ことは難しくなるとの観測も次第に広まりつつある。すなわち、アメリカを中心
とした現在のシステムから多極化の方向へのシフトである。
しかし、現実に進みつつある変化は多極化などという生易しいものではすまない
可能性すらうかがわせている。それは多極化ではなく、サバイバルのためそれぞ
れの地域経済圏が国内市場保護のため衝突するブロック化の方向だ。
▼ブロック化に向かう3つのシナリオ
最近アメリカで評判になっている本がある。デイビッド・シレックの「The World
is Curved(世界は曲がっている)」という本だ。著者のシレック氏は長年、投資
銀行、ヘッジファンド、それにシンガポールなどのアジア諸国の中央銀行で投資ア
ドバイザーや顧問などを勤めてきた人物である。本は、金融システムの最前線にい
る著者が、これから世界経済はブロック化への方向性を強めつつあるが、オバマ政
権がこれに歯止めをかけグローバル経済を守るように懇願する内容となっている。
著者の強い危機感がよく現われている本だ。
こうした本、およびその他多くの記事や論文などから、次の3つのシナリオのいず
れかで今後世界経済はブロック化する可能性が高いと指摘されている。
▼第一のシナリオ 米主要銀行の国有化と政府規制の強化
先に書いたように、金融バブル全体はまだ弾けきってはいない。そのため、金融機
関がこれからどのくらいの損失を出すのかまったく底が見えない状態が続いている。
このため、アメリカやその他の先進国では、クレジットクランチといわれる貸し渋
りや貸し剥がしが横行している。クレジットクランチは国内企業を直撃し、実体経
済の地盤沈下に拍車をかける結果となっている。
さらにそれだけではない。銀行の貸し出し業務を可能にするシステムに、銀行が当
面の資金を相互に融通しあう銀行間の短期融資がある。すべての銀行が疑心暗鬼に
なってしまい融通は大変に難しくなっているのが現状だ。このため、銀行は企業に
貸し出す資金そのものが不足する事態に陥り、これがクレジットクランチを引き起
こしていると考えられている。
一方、米政府はこうした事態に対しするため、76兆円を公的資金として金融機関
に注入する金融安定化法案が昨年の10月3日に可決した。すでにその3分の2に
あたる額がすでに投入されているといわれている。大量の資金の投入によって銀行
の資金不足を解消し、銀行間融資を正常化してクレジットクランチを阻止すること
が狙いだ。これによって資金は企業へと流れ、実体経済は活性化するはずだという
のだ。
しかし、公的資金投入後もクレジットクランチの横行はいっこうに収まる気配はな
い。それというのも、金融機関はすべての金融バブル破綻時に被る損失の大きさが
まったく見えないため注入された公的資金を、?自己資本の増強、?確実な利益が
期待できる海外の短期投資などに当ててしまい、国内企業への貸し出しには当てて
いないからだ。これではいくら公的資金を投入しても、金融バブル破綻の全体像が
はっきりと見えてこない限り、らちが明かない。
▼唯一の打開策 主要銀行の国有化と政府による資本逃避規制の導入
シレックを始め多くの金融の専門家は、この事態を打開する唯一の方法は銀行の一
時的な国有化ではないかという。主要行を一時的に国有化し、すべての不良債権を
政府が巨額の資金を使って買い上げ、政府の権限で国内企業への貸出を行うという
方法だ。
だがこの政策は、銀行の資金が確実に国内企業へと貸し出されるようにするために
は、より大きな儲けが期待できる海外へと資本が逃げて行かないようにしなければ
ならないと考えられている。これは資本逃避規制というが、実体経済に確実に資金
を流入させるには、これとセットで実施される必要があるのではないかといことだ。
また、アメリカがこれを実施すると、やはり実体経済の急速な地盤沈下に苦しんで
いる他の国々もこれに追随せざるを得なくなるだろうという。
▼グローバル経済の背骨は規制のない投資環境
現在のグローバル経済の土台は、世界を自由に飛び回る巨額な投資資金の存在であ
る。これを自国に呼び込むことに成功した国は高い経済成長率を達成し、それに失
敗した国は停滞にあえぐというのがこれまでのルールであった。投資資金の存在は
まさにグローバル経済の要であった。
したがって、資金の国内投資を保証するために資本の逃避規制を行うことは、その
時点で、自由な投資に立脚しているグローバル経済を終焉させる結果になりかねな
いのだ。
▼国内およびブロック経済圏だけで循環する投資
当然、資本逃避規制のもとでは資本は国内にとどまり、国内企業に投資されるほかな
くなる。
一方、どの国も主要製品の輸出入で近隣諸国と結ばれている。こうした貿易関係は、
どの国にとっても自国の経済と深く結び付いているため、いわばサバイバル圏として
機能している。たとえば、主要食糧の多くを輸入に頼る国があったとしたら、食料輸
出国はその国のサバイバルにとってなくてはならない存在だろう。
したがって、こちらの資本逃避規制で相手国への投資が途絶え、その結果食糧生産が
落ち込むと困るので、そのような国とは特別な条約を結んで資本逃避規制を外して投
資を許可しなければならなくなる。ブロック経済圏とは、相互に関係の深いそうした
国々が構成するいわばサバイバル圏のことである。
資本逃避規制が実施されると、グローバル経済のシステムとしての骨格は一気に失わ
れ、あっという間に世界は複数のサバイバル圏へと分裂してしまう可能性も決して否
定できないのだ。ここに今の時代の無限の危うさがあるといわねばばなるまい。
世界の多極化と聞くと、極となる複数の大国によって運営されるバランスのよい世界
を想像しがちだ。だが、いま進行しつつある事態ははるかに厳しい状態になることを
予見させる。それは、サバイバル圏としての複数のブロック経済圏がぶつかり合う無
極化の時代の到来である。
しかしながら、ブロック化へのシナリオはこれだけではない。中国を中心にしたシナ
リオが他に2つある。それは、金融危機以後のグローバル経済をどの方向から分析し
ても、結果はブロック化となってしまう可能性が大きいことを伺わせる。
第二のシナリオは次回!
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