カウンセリングの中で、「まず、自分を責めるのをやめましょうね。」とお話しすると、
「えっ?開き直るんですか?」とおっしゃる方がいます。
いや、開き直るのも、自分を責めるのも 問題があるのです。
アドラー心理学では、責めたり、叱ったり、非難したり、ダメ出しをしたりすることを、負の注目と呼びます。
そして、不適切な行動に 負の注目を与え続けると、その人のやる気と勇気を失わせ、その行動は一旦止むかもしれないけど、全体的に 不適切な行動は増えます。
ひどい場合は、叱っても叱っても、責めても責めても、同じ不適切な行動が続きます。
それは、負の注目をしているからなのです。
逆に 不適切な行動に対して、それを容認して、要求をのんだりすることを、不適切な行動に正の注目を与えると言います。
で、もちろん 正の注目をやって甘やかしたら、当然 不適切な行動は続きます。
自分を責めるのは、負の注目。悪い結果しか生みません。
開き直るのは、自分に対する甘やかし、正の注目。やはり、不適切な行動を強化します。
自分を責めないで、かといって開き直らずに、自分を勇気づけながら、適切な方向へ修正していくのです。
「今回は、うまくいかなかったけど、私は悪くない。今度はうまくいかせよう!私ならできる!」と自分を励ましながら、
うまくいく方向に行動を修正していくのです。