フラダンサーひろえのハワイ語のはなし

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メルマガ名
フラダンサーひろえのハワイ語のはなし
発行周期
月2回
最終発行日
2018年09月15日
 
発行部数
307部
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0001252276
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
語学・資格 > その他の外国語 > その他

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         ハワイ語のはなし184 話せるハワイ語 2

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 「あなた」は「'oe」、「私」は「au」(wau)……歌詞にもよく登場するこのあ
たりのことばは、ハワイアン好きにはなじみがあるものだったりします。一方、
案外知られていないのでは?と思うのが、「あなたのために」(na*u)や「私のた
めに」(na'u)といった、「n-」によって少し違う意味が付加されたことば。今回
は、「コーヒーにする?それともミルク?」「コーヒーをお願いします」みたいな
会話文を通して、この「na*u」「na'u」をはじめとする「n-所有形」の用例をみ
ていきたいと思います。


●「na*u」と「na'u」を使ってみる

 まず、「na*u」「na'u」を使って、「~になさいますか?」と飲み物の希望をた
ずねる言い方をみてみましょう。

‘O Pua:I kope ai'ole i waiu* na*u?

‘O Lono:I waiu* na’u, e 'olu'olu 'oe.

※i(~を:目的語)、kope(コーヒー)、ai'ole(あるいは、or)、waiu*(ミル
ク)、'olu'olu(親切な)

〔訳〕
Pua: コーヒーかミルクを(あなたのために)ご用意しましょうか?
Lono:ミルクを(私のために)お願いします。

 「あなたのために」(na*u)と「私のために」(na’u)……こんなふうに、対
になることばがオキナ(’)のあるなしだけで表現される例は、ほかにもあり
ましたね。あなたと私にまつわる所有形のペア、「ka*u」(あなたの)と「ka’u」
(私の)、そして「kou」(あなたの)と「ko’u」(私の)です*。これら「k-」
ではじまる「k-所有形」と、「n-」ではじまる「n-所有形」とでは、同じ所有形
でも使い方が異なりますが、「あなた」あるいは「私」にまつわることばである
点では共通している、いわばことばの親戚みたいなものだといえます。
 そんな「n-所有形」ですが、例文の訳語からわかるように、ここでは「n-」
の部分に「~のために」(for)という意味がある用例、「(あなたのために)ご
用意しましょうか?」「(私のために)いただけますか?」というやりとりを挙
げています。「お願いできますでしょうか」と訳した「e 'olu'olu 'oe」は、
英語の「please」にあたる丁寧さを伝える慣用表現。文字通りには、あなたに
向かって「親切でいてください」とお願いしていることになりますが、よく使
われるのでこのまま覚えておきましょう。
 それにしても、「i」(~を)ではじまっているのは、ちょっといきなり感があ
りますね。このあたりは、2行目のLonoのことばを次のように書き換えると、
わかりやすくなるのではないかと思います。

 Makemake au i waiu*, e 'olu'olu 'oe.

 私はミルクが欲しいのでお願いします。

  ※makemake(欲しい)、au(私)、i(~を)

 「Makemake」は「欲しい」という意味の動詞ですが、その目的語を示してい
るのが「i」(~を)。一方、PuaとLonoの会話に動詞はありませんが、「na*u」
「na’u」ともに「~のために(用意する)」という動詞的な意味があることか
ら、「i」が用いられているものと考えられます。


●「na」で作る「n-所有形」

 「na*u」「na'u」の「n-」の部分に「~のために」(for)という意味があると
説明しましたが、これらの「n-」は「na」が短くなったものだったりします。
どいうことかというと……

 na+a*u → na*u  ※a*uは「k-」「n-」が付かない「あなたの」。

 na+a’u → na'u  ※a’uは「k-」「n-」が付かない「私の」。

 そして、こんなふうに「n-」と短くなるのは例外的で、多くの名詞は頭に「na」
を付けると、「~のために」という意味になります。

*定冠詞が付くことばの場合*
1)na ke keiki  子どものために

2)na na* keiki  子どもたちのために  ※na*(複数をあらわす定冠詞)

3)na ko'u makuahine  私の母のために

 名詞一般に定冠詞が付くというハワイ語のルールはかなり厳格なものですが、
このことは「na」が用いられる場合も同じで、定冠詞が省略されることはあり
ません。2)では「na na*~」と同じようなことばが並んでいて一瞬、戸惑い
ますが、ひとつめの「na」は「~のための」、二つ目の「na*」は複数の定冠詞
であることを意識してください。あと、3)では「ko'u」の「k-」に定冠詞の働
きがあることとか……そう、「na*u」や「na'u」の「n-」が「na」であることと、
ことばの作り方は同じですね。

*定冠詞が付かないことばの場合*
4)na Lani  Laniのために

5)na ka*kou  私たちのために ※話し相手を含んだ3人以上
 ※2人は「ka*ua」

6)na ma*kou  私たちのために ※話し相手を含まない3人以上
 ※2人は「ma*ua」

 これらと同じ仕方で「na」が用いられるのは、固有名および複数の代名詞。「あ
なたがた」(’oukou:3人以上、’olua:2人)、「彼ら」(la*kou:3人以上、la*ua:
2人)といったことばがこれにあたります。一方、「n-」のかたちになるのは、
「na*u」「na'u」、そして「na*na」(彼/彼女のために)といった単数の場合。
整理して記憶しておきましょう。
 そろそろ慣れてきたところで、「na」を含む少し長い会話文をみてみたいと思
います。


●長文にチャレンジ!  ~朝食の食卓で~

Ka makuahine: E pa*pa*,  i kope ai'ole waiu* na*u?

Ka  makuaka*ne: I kope na'u, e 'olu'olu 'oe.

Ka makuahine: Eia ke kope. Pehea 'olua?(I na* keiki)

'O  Kala*: I waiu* na* ma*ua, e 'olu'olu 'oe.

'O Pualani: 'A'ole. Makemake au i kokoleka, e 'olu'olu 'oe.

Ka makuahine: Eia ka waiu* a eia ke kokoleka.

Na*keiki: Mahalo, e ma*ma*.

Ka makuahine: He mea iki ia.


〔訳〕
お母さん:お父さん、コーヒーにする?それともミルク?
お父さん:コーヒーをお願いしていいかな。
お母さん:コーヒーをどうぞ。あなたたち二人は何にするのかしら?(子ども
たちに向けて)
Kala*:私たち二人にはミルクをお願いします。
Pualani:いえいえ、私はコーラをお願いしたいわ。
お母さん:ミルクとコーラね。
子どもたち:ありがとう、ママ。
お母さん:どういたしまして(お安い御用よ)。

 まずは「e pa*pa*」(お父さん!)と呼びかけの「e」ではじまっています。
「Pa*pa*」(パパ)、「ma*ma*」(ママ)は英語由来のハワイ語で、キリスト教化
が進む中で浸透していったとされます。「Eia~」は、いまここになにかがある
ことをいう時の文型で、「さぁ、ここに」と強い仕方で使われることもあること
ば。ここでは、コーヒーをお父さんの目の前に運んできたときに、「さぁどうぞ
(召し上がれ)」みたいな感じで用いられています。そして、子どもたちへの問
いかけ、「あなたたち(二人)はどうするの?」(pehea 'olua?)は、あいさ
つの文脈では「お元気ですか?」(how are you?)の意味にもなります。便利
な表現ですね。
 後半では、Kala*が早合点して「私たちのためにミルクを」(i waiu* na*
ma*ua)とたのんでしまったのに対して、Pualaniが「いいえ、私が欲しいのは
~」('A'ole. Makemake au i~)と、やや強い言い方をしています。
「Kokoleka」(コーラ)、そして先に登場した「kope」(コーヒー)は、音からも
わかるように英語由来のハワイ語。ちなみに、正真正銘のハワイ語「waiu*」(ミ
ルク)の文字通りの意味は、胸(u*)の水(wai)。母乳を意味することばだっ
たのかもしれません。
 最後のお母さんのことば「he mea iki ia」では、お母さんがいろいろケ
アしてくれることを、ざっくり「それ」(ia)と受けて、「小さなこと」(he mea
iki)だといっています。ここでは、お母さん自身がやったことが「どんな種類
のことか」が問題なので、不定冠詞の「he」。定冠詞にすると、その場で了解さ
れている「ka mea iki」(重要ではないこと)という意味になり、少しニュア
ンスが違ってきます。
 こんなふうに、不定冠詞「he」と、定冠詞「ka/ke」の使い分けがあるなかで、
なぜかいずれも用いられていない箇所があることにお気づきでしょうか?そう、
「i waiu* na* ma*ua」(私たち二人にミルクをください)みたいな感じで飲
み物を頼むときに、冠詞がついていないんですね。その一方で、「はい、ミルク
をどうぞ」(eia ka waiu*)と手渡すときは、ちゃんと定冠詞がついています。
このことは、頼んでいるひととそれを用意しているひとで、「waiu*」に対する意
識が異なることのあらわれだといえます。どういうことかというと……まず、
「ミルクをいただけませんか」というときの「i waiu*」は、意味的には「いく
らかのミルクを」(i kekahi waiu*)という含みがあります。「いくらかの」
(some)を表現するのが「kekahi」なのですが、この意味で用いられる「kekahi」
はなぜか省略されることが多いのです。そして、冠詞のタイプとしては、不定冠
詞でも定冠詞でもない中間的なものであるとされ、どちらをつかうか迷ったら、
とりあえず「kekahi」を使ってもいいくらい汎用性があることばでもあります。
 一方、「eia ka waiu*」とミルクを手渡すときは、頼まれたミルクという文
脈のなかにある「特定の」ものなので「ka waiu*」。「He」よりも「ka/ke」の
ほうが、輪郭がはっきりしているともいえそうです。

 あれこれ説明してきましたが、最後に「n-」のニュアンスが一番わかりやすい
と思われる例文で締めくくりたいと思います。

 Na’u ‘oe.  あなたがほしい。/あなたは私のものだ。

 こんなふうに、「na’u」は文頭に置かれることが多く、語感としては結構イ
ンパクトのあることば。ふつうにいうと「a’u」(私の)ですが、勢い込んで言
うと「na’u」になるって感じでしょうか……ここぞというときに使ってみてく
ださい。


*:ハワイ語の所有形は、「a」「o」のいずれを核とするかで、「a所有形」「o所
有形」に分けられます。両者の違いは、所有するものとされるものとの関係を
あらわしており、おおむね所有者が能動的、あるいは意志を持って対象を選択
できる場合は「a所有形」、所有者に選択の余地がない、あるいはうまれながら
に備わっているものには「o所有形」が用いられます。


参考文献
1)Kahananui DM, Anthony AP: E kama'ilio Hawai'i kakou-Let's speak Hawaiian.
Honolulu, University of Hawaii Press, 1974, pp73-84


※オキナ(声門閉鎖音)は「'」、カハコー(長音記号)は伸ばす音の後ろに「*」
をつけています。ハワイ語は、とりあえずローマ字読みすることが可能です。
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