ニチマNCコース通信

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愛知県名古屋市中村区にある専門学校、専門学校日本マンガ芸術学院(通称:ニチマ)の小説クリエイトコースが発行しているメールマガジンです。 「在校生、卒業生、そして入学を考えている方が創作に役立てられるよう、興味の幅を広げ、あらゆるものに好奇心を持ってもらう」ということを目的に、様々な考え、事柄、物品を紹介していきます。 ニチマの名前を初めて聞いたという方にも、ちょっと役立つお話をいろいろ紹介していますので、是非ご購読いただければ幸いです。

 

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メルマガ名
ニチマNCコース通信
発行周期
ほぼ 月刊
最終発行日
2018年08月30日
 
発行部数
25部
メルマガID
0001673084
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
教育・研究 > 専門学校・各種学校 > 全般

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メールマガジン最新号

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2018/08/30 ━━━━━●
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■□■■■□□□ 【ニチマNCコース通信 No.29】
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おはようございます。日本マンガ芸術学院、NCコースです。

自動運転タクシー、実際に公道を走ったそうですね。
東京五輪に向けて、実用化を目指しているそうで。
こういうニュースを見るとワクワクします。
またひとつ、昔夢見たSFが実現されるのだなあ、と。

一方で実用化に至ったとして、自分が乗るだろうかと考えると、
「電車で移動します」
となってしまいそうなのは、ちょっと夢のないお話。

……いやいや、機会があったら乗ってみたいものですよね。
早く乗っておかないと、いつの間にか「自動運転タクシーなんて当たり前」なんてなってしまうかもしれませんし。


さておきまして、八月はもうすぐ終わりです。
それに前後して、学校の夏休みが終わってしまう、という人も多いでしょう。
このメールマガジンが配信されるころにはもう学校が始まっている!
という方も少なくないはず。

ニチマの夏休みももうすぐ終わりです。
よそよりは長いかもしれませんが、といっても一、二週間程度のもの。
日数を数えて「まだこれくらいはある」なんて思っていたらあっという間です。

二年間で、合わせて二回しかやってこない夏休みです。
今時点で「このままではやり残しができてしまう!」と感じている在校生には、
少しギアを上げて頑張ってもらいたいですね。


◇─目次─────────────◇

1.新人賞・受賞作のすすめ
2.ネタになるうんちく
3.作品紹介/映画編

◇────────────────◇


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新人賞・受賞作のすすめ
>路生よる「折紙堂来客帖 折紙の思ひ出、紐解きます。」
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今回は富士見L文庫から紹介させてもらいます。

「折紙堂来客帖 折紙の思ひ出、紐解きます。」は、
富士見ラノベ文芸大賞で審査員特別賞を獲得した作品です。

作者は路生よる(みちお・)さん。

人と妖怪の世界の狭間にある「茜辺原(あかねべはら)」
そこで「折紙堂」という店を営む少女・蒼生が、
お人好しの高校生・漱也が人の世から持ちこんでくる謎を、
自身の知識と推理によって紐解いていく、というのが物語の主な流れ。

短めのお話が四つ並んだ、連作作品です。
今回は作品に感じられたコンセプトふたつを紹介しようと思います。

○折紙で問題解決

蒼生の仕事は妖怪に関する相談に応えるです。今は妖怪からの相談に応じることがほとんどですが、昔は人間からの相談事もあったとのこと。
そんなわけで、仕事柄妖怪には詳しい彼女です。

蒼生の得意分野はもう一つあります。それが折紙です。
こちらももちろん彼女の仕事にかかわるところはあるのでしょう(式神として使役するところも作中で見られます)が、それ以上に親子の絆を感じられる知識というのが大きいようです。
親代わりに自分を育ててくれた先代の店主に教わった、自分が先代の娘である証、のようなものだということ。
思い出の品、と似たようなものなんですね。

面白いのは、作中の謎を解くのに妖怪の知識が使われることはあっても、
キャラクターたちの抱えた問題を解決するのは常に折紙に関する知識である、
ということです。
ここは、作者もかっちりそうするのだと決めていたんでしょうね。


○やり直しがきかない、家族の問題

そんな折紙の力で解決する問題、というのは、常に家族とかかわるものです。
親のように慕っていた相手、母と娘、祖母と孫等々、
作中では様々な家族の関係が描かれ、またそれにまつわる問題が登場します。

そしてたいていが、今更謎を解いたところで問題を抱える前の幸せが戻ってくる、
というものではありません。
一度壊れた関係を元に戻すことはできない、というのを作中では折紙になぞらえて、
「完全な折り直しはきかない」
と語られます。

ただそれを踏まえて気持ちを前向きに持って行ったり、
相手と新しい関係を築いたりはできる――というのがこの作品全体のメッセージであるように感じられます。

万事完璧に解決、不幸なものはさっぱりなくなりました、とはなりませんが、
だからこそ心に残るものもあるものです。


「折紙で問題解決」と「家族の問題」
このふたつが作品のコンセプトなのでしょう。

蒼生が親子の絆を感じられる「折紙」に関する知識によって、
家族の問題を抱えている人間たちの悩みを解決する。
また真相がわだかまりの残るものであっても、前向きなエネルギーを与える。

そういうお話です。


○キャラクターの立場になること

最後に、コンセプトとは違うところですが、ひとつ。

――実は、これを取り上げようと思った一番の理由をまだ語っていないのです。

この作者、読者にキャラクターの気持ちを想像させるのがすごくうまいというか、
共感させるのがうまいんですよ。

一話あたり400字詰め原稿用紙……70枚から90枚くらいですかね。
その短い話の中で、キャラクターたちの、
「こういう事情があって」「こうやって生きてきて」「今こういう状況で」
等々がちゃんと描かれているので、
「きっと彼(彼女)はこういう気持ちなんだろうなあ」
と想像するのが難しくなかった。

やっぱり、嬉しい、悲しい、という気持ちって、その場でぱっと書かれても伝わりづらいものですからね。
キャラクターの気持ちが彼らの半生の、特に重要な要素から読み取れて、実感に近い形で感じられる。これがよかったです。


ちょっとケチをつけるなら、序盤の漱也の動き(真っ黒お化けとの遭遇から、鳥居の下にいる蒼生を見つけるまで)は、彼の人となりが把握できていないこともあって、
「人はこういう時、こう動くだろうか?」と引っ掛かりを覚えてしまいましたが、
そのくらいですかね。

しっとり読ませていただきました。
                             講師A

「折紙堂来客帖 折紙の思ひ出、紐解きます。路生 よる:文庫|KADOKAWA」
https://www.kadokawa.co.jp/product/321801000247/
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ネタになるうんちく
>「食」の豆知識
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授業でも何かと機会を設けて話してきた話ではありますが、「食」は演出において重要な要素です。
何を食べるか、どう食べるかでキャラクターの印象は決まりますし、
どんなものを食べるか、あるいは食べないかでその世界の雰囲気が変わってくるのです。

そこで今回は『食の世界地図』という本を参考文献に、
「食」に関する豆知識の中から、皆さんが面白がれそうなもの、
物語づくりに役立ちそうなものを中心に集めてみました。

●ポテトの話
日本ではフライドポテト、アメリカではフレンチフライ。
アメリカとフランスとの関係が悪化した時期にはフリーダムフライにしようなどという動きもあったが一過性。

これが国民食なのはベルギー。魚のフライの代用として生み出されたとか。
フランスではポム・フリットで、ポムはリンゴの意味。ジャガイモが「土のリンゴ」と呼ばれるため。

●インド人はナンを食うか
インド料理といえばナン、という人は多いはず。ところがこのナン、実はインドではあまり食べられていない。
インドで一般的なのは無発酵のパン、チャパティなのだ。
ナンは発酵パンだから手間がかかり、またタンドールという窯が必要なので、家庭料理ではないのだ。

ではどうして日本ではそんなにナンが一般的になったのか……はこの本には書いていない。
ただ、2年ほど前のタモリ倶楽部でナンとタンドール窯の特集をしたことがあって、それによると、

・日本で本場より長持ちするタンドール窯が開発された
・バブルの頃にエスニックブームがあって、その時開店したインド料理店が資金的余裕もあってタンドール窯を導入した

ということであるらしい。

●本場にない料理
「ナポリタン(玉ねぎやピーマン、トマトケチャップなどで炒めたパスタ)はナポリにない」
「トルコライス(トンカツ、ピラフ、スパゲッティなどを一皿に盛り込んだ料理)はトルコと関係ない」
などは皆さんも聞いたことがあるだろう。日本文化の独自性、のような文脈で語られているのではないか。

しかし、このようなケースは実は他の文化においても見られるものだ。

わかりやすいのはフランス料理のソースで、
「ソース・エスパニョル(出汁と炒めた小麦粉のソース。煮詰めるとドミグラスに)はスペイン風ソースの意味なのにスペインとは関係ない」
「ソース・アルマンド(淡い黄色のソース)はドイツ風という意味なのにドイツ由来ではない」
「ソース・ナポリテーヌ(エスパニョルにホース・ラディッシュなどを加えたソース)はナポリ風という意味なのにナポリとは関係ない」
のだという。

この辺のごちゃ混ぜはソース以外にも見られ、「ほうれん草入りの料理をフロランタン、すなわちフィレンツェ風というが、ほうれん草とフィレンツェに特に関係はないらしい」など。
ただ、ドイツ風ソースはドイツ人の金髪から名付けられたのだといい、
「ソース・オランデーズ(卵黄とバターのソース)はたしかにオランダ由来」
だし、
「アングレーズ(イギリス風)はイギリス料理のイメージに近いシンプルな調理」
だったりして、全てがデタラメではない。

●イスラエル料理とは
イスラエルといえばユダヤ人の国だ。ユダヤ教は食の戒律が厳しく、豚、エビカニの禁止、肉料理と乳製品の禁止などが知られている。
といっても日本の精進料理のようにルールが厳しければ厳しいなりに適応した料理が発展するものだが、イスラエルには独自の料理がないという。

その原因は国としての歴史の浅さにあるらしい。この国を形成したユダヤ人たちは世界各地から集まったわけだから、彼らの下に親しんだ料理はその土地の料理だ。
しかしユダヤ人の特徴的な料理はあって、色々な食材を安息日に働かないで済むようオーブンの残り火で煮込んだ「チョレント」が代表的だという。

●木の実のチカラ
様々な木の実がその文化の中で神聖視されることは珍しくない。

日本や中国の文化圏では桃がそうで、神仙思想と結びついたり、イザナギがあの世から逃げる際に死者を退ける力を発揮したりする。それこそ桃太郎などもある。
キリスト教・ユダヤ教の聖書神話にはリンゴが知恵の木の実として登場する。アダムとイブはこれを食べたせいで楽園を追放されるわけだ。
古代ギリシャ・ローマで似たような位置にあったのがクルミで、主神の名をとってゼウス(ユピテル)の木の実と呼ばれたという。多産なシンボルであったようだ。


以上、いかがでしょうか。食べてみたいものはありましたか。
あるいは自分の作る世界に相応しそうな食は?
食べるということをないがしろにすると、現実も創作もうまくいかないものです。
                             講師B


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作品紹介/映画編
>『カメラを止めるな!』
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話題の邦画、『カメラを止めるな!』を観ましたので
(もうちょっと早い方が旬でしたけど)
おすすめすべく、取り上げます!

この作品は特にネタバレすべきではない映画だと思いますので
ストーリーに関しては、ほぼ触れません(^_^)

とりあえず、あらゆる難関を振り切って
公開劇場へ足を運びましょう。ポン!


●どんな映画なのか?

『カメラを止めるな!』は2017年に制作された日本の映画作品。

監督・脚本・編集:上田慎一郎
出演:濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学、市原洋、山崎俊太郎、
大沢真一郎、竹原芳子、浅森咲希奈、吉田美紀、合田純奈、秋山ゆずき

96分という劇場公開に不足ない長編作品ですが、
『銀魂2』や劇場版『コード・ブルー』、もしくは『万引き家族』みたいに
大手の制作会社や配給会社が全国規模の上映を前提に企画した映画ではありません。

東京都品川区にある監督&俳優養成スクール「ENBUゼミナール」の
学生やスタッフで制作された低予算のインディペンデントな映画作品なのです。
上記の様に、有名な俳優さんも出演していません。

 ENBUゼミナール
 http://enbuzemi.co.jp/

国内外の映画祭に出品したり、都内で(細々と)公開し、
業界関係者や映画好きな人々から認められたら御の字……
(失礼ながら)おそらく、そんなスケールを想定した作品だったのではないでしょうか?

実際、国内外の複数の映画祭やコンペで評価されて受賞したり、
2018年6月末には都内2か所で上映されて評判は上々でした。

しかし、そこからさらに事態は急変します!

口コミやSNS、映画評論系ブログなどでスゴく面白い!という評判が
爆発的に広まり、7月には新たな配給会社も加わって
各地のミニシアターや劇場で公開されることになります。

真夏になってもその勢いは衰えず、
8月末現在では上映館数が累計190館(全国)を突破したそうで、
今後の上映スケジュールも拡大しつつあります。

 『カメラを止めるな!』の感染経路をTwitter分析で追ってみた
 https://news.yahoo.co.jp/byline/sakaiosamu/20180810-00092617/

上記のリンクが「感染経路」なんて物騒なタイトルなのは
この作品が「ゾンビ」をモチーフにしている映画だから(^_^)

とはいっても、ホラー映画カテゴリーではなく、
誰もが楽しめる様々なサイドストーリーやアイデア、ユーモアが盛り込まれ
工夫された面白いストーリーです。
もちろんゾンビ映画ファンも楽します。

熱演の俳優さんたちも新鮮で、逆にお話のリアリティに貢献しています。

 映画の公式サイト
 http://kametome.net/index.html

そうはいっても元々メジャー配給の映画ではないので、
大きな映画館やシネコンではほぼ、上映していません。

名古屋近辺でしたら、駅裏のミニシアター「シネマスコーレ」が長く上映していますが
小さい映画館なので満員御礼なことが多いと聞きました。

「ミッドランドスクエア シネマ2」や「TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ」、
「ミッドランドシネマ名古屋空港」という比較的座席の多い映画館でも上映していましたが、
どうやら8月で終わってしまう様子……
それでも、この評判ゆえに様々な劇場で上映予定が決まる可能性もあります。

兎にも角にも、間違いなく面白い作品なので、是非ともご覧ください。


●サクセスストーリーについた物言い

そんな破竹の勢いで評価を高める一方だったこの作品に
少し気になるニュースが飛び込んできました。

 「カメラを止めるな!」は“原作なしのオリジナルストーリー”ではない
 元劇団主宰者が訴え「劇団の尊厳を守りたい」
 https://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0821/blnews_180821_8261223558.html

 大ヒット映画「カメラを止めるな!」の盗作疑惑
 いまになってなぜ?
 http://news.livedoor.com/article/detail/15187987/

急激に注目される作品になったせいもあるのでしょうが、
揉めごとが勃発する可能性も出てきました……

元々、監督のインタビューなどでは『GHOST IN THE BOX!!』という
舞台作品がヒントになったと明言していたので、感銘を受けて
参考にしたことは事実の様ですが、原案やら原作やらの経緯は
本人たち以外、何ともわかりませんし
個人的にもこのお芝居を観ていないので比較できません。

・劇団原作者たちとの取り決めや話し合い
・作品の類似点をどう認定されるか
・今後の権利について

訴訟になった場合、そのあたりが争点になると思うのですが、
邦画界の明るい話題に水を差す、後味の悪い展開にならないことを
願うばかりです。
                              講師C





ニチマ「小説クリエイトコース体験授業」やってます!
入学をお考えの方、作家を目指す人、基礎から学びたい人、参加は無料。
★9月の体験入学は9月15日(土)・22日(土)の13時から!
http://keidogakuen.xsrv.jp/nma/experience/

★お話作りの特別講座「土曜セミナー」
第6回【演習】●9月1日/13時~(180分の授業予定/途中10分休憩)
『世界設定から物語を発想する』
与えられた設定から物語を発展させる方法を試してみよう!
http://www.ndanma.ac.jp/ncseminar
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編集・発行/専門学校日本マンガ芸術学院 小説クリエイトコース・メールマガジン

ogawas@keido.jp

編集長:小川 翔梧(小説クリエイトコース講師)

本誌の記事・コラムは、基本的に小説クリエイトコース在学生のみなさんに対する情報提供や話題提供を目的としたものです。一部、内輪ネタや内部連絡の様な話題が書かれることもございますが、ご了承ください。
また、各記事における意見や主張は各著者の個人的な見識に過ぎません。日本マンガ芸術学院や小説クリエイトコースの見解や総意ではないことも併せてご承知ください。
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