<マネーの虎>安田久の天国と地獄

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安田久の天国と地獄

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メルマガを始められて1年ほどが経ちますが。

もう日課になってるから、楽しいことは楽しいんだけど、どんなこと書こうかなって不安な時もあるね。今は仕事も忙しくて、原稿は週末に書くんだけど、書き終わるとホッとする。月・火・水くらいはメルマガのことを忘れられるんだけど、木曜日に発行して、その後は、「ヤバイ、来週どうしよう」ってまたまた不安になるんですよね。で、出来上がった時はすごくうれしい。これ、運動と一緒で、「毎週かならずやるんだ」って、自分への戒めとしてはいいなと思います(笑)。

2年前に倒産はされましたが、現在は仕事も順調なようですね。

去年の3月3日に裁判が終結して、現在は、外食コンサルとして仕事をしています。おかげさまでコンサルの仕事もたくさんいただけるようになって、ホッと一息ついています。

最近は、コンサル以外にも力を入れていて、私が塾長となり、外食産業のカリスマ経営者を講師に迎える「外食虎塾」というセミナーも始めました。

これは、今までお世話になった外食業界になにかをお返ししたい、自分ができなかった夢を後輩に託したい、っていう思いで始めたんだけどね。

そうは言っても、僕自身が持ってないノウハウもあるわけで、そこを補うためにいろんな成功した人たちを交えて塾生たちに注入していくっていう仕組みなんだけど、実際、講義の内容のレベルがかなり高くて、「もう1期受けさせてくれ」っていう塾生がすごく多い。講師も、「もう1回やらせろ」って言ってくれたり、「勉強になる」ってメールをくれたりする人が多くて嬉しいですね。

講師は外食産業を代表する経営者たちなんですが、きっと、塾生に話すことで、すっきりするんだよね。あれだけいろんなこと聞かれる機会ってあんまりないから。普通の講演会なんかだと、1時間話して名刺交換して終わりだけど、虎塾は講師と塾生が6~7時間は一緒にいるからね。

1時間ぐらい講義して、懇親会があって2次会があって、3次会まで行く人もいっぱいいるし。そこで、塾生に囲まれていろんなこと聞かれるんだけど、聞かれることで講師も勉強になるんだよね。社内じゃまず聞かれることってないじゃない?みんね「勉強になる」って言ってるよ。すごくよく機能してるってことだよね。

あと、虎塾って毎回違う講師が来るから、塾生にとってすごく刺激があるんだよね。たとえいくらカリキュラムを工夫したとしても、同じ講師だとマンネリ化しちゃう。さらに、ジャンルやタイプが違う講師を呼んでいるから、いろんな引き出しがある。これが大事なんですよ。全員が全員、大手の社長じゃダメなんです、遠すぎちゃって。

たとえば、どうやって1号店を開店して繁盛店にして、どうやって2店舗目にいったかっていうのを話してくれる人が、今の時点ではすごく勉強になる塾生たちも多いからね。こういう講師の人選をしているから、塾生たちは「受講料がすごく安い」って言ってくれている(笑)。

もちろん僕だって塾生から「プロデュースしてよ」なんて言われればやるつもりですよ。彼らからしたら僕を使えば、外食マスコミに出られる可能性が高くなるわけですよ。僕は僕でプロデュースした店が成功すれば、ギャラが上がったりするわけですよ(笑)。そういうふうに、ストーリーとかシナジー効果がでる仕組みなので、やりがいがあるよね。

安田久さん

ご自分でお店をやられたりする予定はないのですか?

やっぱりお店をやりたいですよ。3軒くらいはやりたいなっていうのはあるんだけど、今のように外食のコンサルをやっていると、いろんな数字や状況が見えてくるので二の足を踏んでしまうんですよね。

店って、やっぱり大きな買い物じゃないですか。大きな買い物って、慎重になりますよね?でもね、大きな買い物って、慎重になっちゃったら買わないんですよ。人間の心理として、大きな買い物は、勢いでいかなきゃダメなんです。たとえば200万の時計買いましょうってのは、もう勢いだけだよね(笑)。僕が昔買ったときも勢いでした。そうでないと買えない。考えたら買えないの。

でも、コンサルやってるから、考えちゃうんですよ。なかなか踏み出せないって言うか。以前は社長やってて数字は人にまかせてたから、お店も勢いでやってたね。それがうまくいったり失敗したりしてたんだけど(笑)。今はね、人には「一歩踏み出せ」って言ってるんだけど、自分ではいけなくなっちゃうね。そういうジレンマがある。

リスクなどが見えてしまうんですか?

そうだね。「もっとほかのないかな」とか、いろんなこと考えちゃって。昔は勢いで始めて、「こんな場所でやれるの?」なんて言われた店が大当たりして、「安田はすごい」なんて言われたこともあったけど、慎重になるね。思い切ってやって、失敗したとしても、「あはは、まだ次あるよ」みたいな感じでやってきてたから、自分らしくないって言うか、ちょっと嫌だね。

安田さんから見て、今の外食産業はどんな状況ですか?

勝ちと負けがはっきりしてきてるよね。勝ってるところは強いけど、勝てないところはどんどんダメになっていってる。

あと、飲食はいたちごっこが多くて、ひとつが流行るとみんなそれをマネして時代を作っちゃうから、衰退も早い。BALがきてるってなったらみんなやりだして、結局飽きられちゃうからBALの時代はすぐ終わっちゃう。ジンギスカンだってそうだった。流行りだすとみんながワーッとやっちゃうってことが、外食業界を衰退させてると思う。

やっぱり、個人個人が考えて考えて自分のオリジナルをどんどん作っていくようにすれば、外食業界ももっと活性化すると思うよ。でも、大手になってくると店舗数も多くて一つ一つ考えていくのも面倒だから、そのときそのときで一番儲かってる業態をバーッとやりだす。そうすると、わかっていない消費者が食いついて、結局飽きられるようになっちゃう。そういうのを繰り返すのが日本だね。

そういうふうに考えると、外食で多店舗展開って難しい気がする。大きくなるとマネするしかなくなっちゃうし。だから拡大路線はすごく危険な気がするよ。そこのあたりのリスクヘッジは、経営者も考えておかないとね、すぐ売っちゃうとか。でかすぎちゃうと舵取りできなくなるしね。

なるほど。そんな安田さんのメルマガ、どんな人に読んでほしいですか?

やっぱり経営者を目指している人に読んでほしいですね。大学生でも、サラリーマンでも、いつかは経営者になりたいっていう意思を持っている人。全体的なコンセプトは、そういう人に向けているつもりですよ。外食の最前線の情報や、外食虎塾でのカリスマ経営者たちのお話なども、有料メルマガでは公開していますので、外食経営を志す方に向けて、このメルマガでしか読めない情報を発信していきます。

安田久さん

では、読者の方に一言お願いします。

これからも一生懸命に書き続けようと思っていますので、皆さんの意見がほしいですね。書いている方としては、どういう意見があるのか気になるし、どう思われているのか知りたいっていうのがありますので。また、質問には丁寧にお答えしますので、有料メルマガをご購読される方は、ぜひとも質問をたくさんください。

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安田久さんプロフィール

1962年、秋田県生まれ。浪人生時代のアルバイトがきっかけで飲食業界へ。15年の現場経験ののち、1997年に起業、「監獄レストラン アルカトラズ」で一躍脚光を浴びる。2002年には「マネーの虎」にレギュラー出演。2011年2月に外食アワードを受賞するも、同年年6月、震災などにより経営の悪化から自身の会社が倒産。著書に『一攫千金』(講談社)がある。

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