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NYの視点:FRBがツイストオべに踏み切るとの思惑も浮上、長期債利回り上昇への対処で

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世界中で、年後半の力強い回復を織り込み長期国債相場が下落している。利回りは急伸し利回り曲線のスティープ化が警戒されている。インフレ過熱や米連邦準備制度理事会(FRB)の政策の立ち遅れへの警戒感も広がった。

FRBの大規模緩和政策の結果、以下が問題点として挙げられている。
1.米長期債の変動率が上昇していること。

2 短期の資金が過剰にあふれ、金利がマイナス領域寸前まで押し下げられていること。

3.銀行が自己資本比率の問題で、マーケットメーキングに支障をきたすこと。

米国では先週、標準となる10年債利回りが1.45%から心理的節目となっていた1.5%をすんなり突破し、1.6%まで急伸。FRBのブレイナード理事は2日に参加した討論会において、先週の債券利回りの上昇の動きが目についたとし、市場を注視していくとしている。また、無秩序な状況は懸念になるとしており、今月、16-17日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)で協議される可能性も示唆した。

最近の国債相場の混乱への対応として一部エコノミストはFRBが早くて今月のFOMCで対応策を発表すると見ている。ひとつの選択肢としてはFRBが欧州債券危機の際2011年に採用したツイストオべで、長期債を購入すると同時に、短期債を売却することにより、利回り曲線の急激なスティープ化を抑制する。他の選択肢として、過剰余剰金への金利引き上げ、翌日物オペなどが挙げられている。

パウエル議長は4日にウォールストリートジャーナルのイベントで経済に関し協議する予定だが、利回り上昇抑制策などの可能性を探る。FRBの利回り上昇対応への思惑はドルの上昇を抑制する可能性がある。

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