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米国雇用統計:1月の振り返りと2月のポイント「米長期金利の上昇と為替」住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

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こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。3月5日発表の米雇用統計に向けてレポートをご紹介します。その前に前回の1月雇用統計を振り返ってみましょう。

2月5日に発表された1月米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比+4.9万人と10.5人程度の増加予想を下回る結果となりました。失業率は6.3%で12月の6.7%から0.4ポイント低下しました。失業率は低下したものの、雇用拡大のペースは大幅に鈍化したことから、ドル・円は105円77銭まで買われた後、105円34銭まで下落し、105円39銭で取引終了。ダウ工業株30種平均は、92.38ドル高の31148.24ドルで取引を終了しました。


さて、3月5日発表予定の2月の雇用統計は就業者数前月比+19.5万人程度、失業率:6.3%
平均時給は前年比+5.3%が予想されていますが、いったいどのような内容になるのでしょうか。

レポートでは、『1月雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比+4.9万人にとどまりました、失業率は予想外の6.3%に低下しましたが、雇用されているものの休職している人が多いことが関係しており、実際の失業率は推計で6.9%程度になる』とみています。『2月の失業率は1月と同水準となる見込みです。2月の非農業部門雇用者数は、1月が小幅な増加にとどまった反動で20万人近い増加となる可能性があります。平均時給の上昇率は1月実績に近い前年比+5.3%程度と予想』されています。

では、2月雇用統計の結果を受けて外為市場はどう反応するのでしょうか?

シナリオ1は『非農業部門雇用者数が予想を上回った場合、ドル高・円安の可能性』があります。2月の非農業部門雇用者数が、市場予想を上回った場合、『早い時期の雇用回復への期待が高まり、リスク選好的なドル買いが強まる可能性』があります。ただし、『2月の失業率が市場予想を上回った場合、リスク選好的なドル買いは抑制される可能性』があると予想しています。

シナリオ2は『非農業部門雇用者数が予想を下回った場合、ドル売りが強まる可能性』があります。2月の非農業部門雇用者数が市場予想を下回った場合、『早期雇用回復の可能性は大幅に低下し、米長期金利の低下が予想されることから、リスク回避的なドル売りが強まる可能性』があります。『失業率の上昇もドル売りにつながる可能性』があります。


《留意点:米下院で1.9兆ドル規模の追加経済対策法案が可決》

米議会下院は2月27日、1.9兆ドル規模の追加経済対策法案を219対222の賛成多数で可決しました。ただ、最低時給の引き上げについて2名の民主党議員が反対しました。上院では共和党議員全員の反対が予想されていること、共和党の支持なしで法案が可決される法的な保証はないことから、上院での法案可決は難しいとの声が聞かれています。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子

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