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ユーロ週間見通し:もみ合いか、ECBによる通貨高けん制を警戒

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■弱含み、米長期金利上昇を意識したユーロ売り

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)は債券利回り抑制で劇的な行動の必要はないとの報道などを受けて、ユーロ買いが一時強まった。しかしながら、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は長期金利の上昇抑制策を講じる可能性を特に示唆せず、3月5日発表の米2月雇用統計は予想以上に改善したことから、米10年債利回りは上昇し、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。取引レンジ:1.1894ドル-1.2113ドル。

■伸び悩みか、ECBは長期金利上昇をけん制する可能性

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。11日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で現行の政策金利は据え置きの公算だが、ユーロ圏経済の回復を妨げる可能性がある長期金利の上昇などをけん制するとみられ、ユーロ売りに振れやすい展開となりそうだ。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)はある程度の金利上昇を容認しているとみられており、金利高・ドル高が想定される。

予想レンジ:1.1800ドル−1.2000ドル

■景況感改善を好感したユーロ買い

今週のユーロ・円は、やや強含み。米追加経済対策の早期成立などへの期待から、リスク選好ムードが広がり、ユーロ買い・円売りが優勢になった。米ドル・円相場が円安方向に振れたこと、バイトマン独連銀総裁の「今のところ利回りの上昇は懸念ではない」と発言したこと、ドイツが3月8日から制限措置の緩和を段階的に進めるとの方針を発表したこともユーロ買い材料となった。取引レンジ:128円19銭−129円64銭。

■もみ合いか、ECBによる通貨高けん制を警戒

来週のユーロ・円はもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)は3月11日開催の理事会で、現行の金融政策を維持する公算。ただ、長期金利の上昇やユーロ高に警戒を示す可能性から、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった場合、ユーロ・円の取引でもユーロ売りが強まる可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・11日:欧州中央銀行理事会
・12日:1月鉱工業生産(12月:前月比-1.6%)

予想レンジ:128円00銭−130円00銭


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