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8日の中国本土市場概況:上海総合2.3%安で3日続落、消費関連に売り

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週明け8日の中国本土市場は大幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比80.57ポイント(2.30%)安の3421.41ポイントと3日続落した(上海A株指数は2.30%安の3586.29ポイント)。昨年末以来の安値水準に落ち込んでいる。


世界的な金利上昇に警戒感が強まる流れ。経済活動の正常化を背景に米10年債利回りが高止まりするなか、中国や主要国でも金利は上昇しつつある状況だ。中国で昼前に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)に関しては、翌日物などが再び上昇している。通貨安もマイナス。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を元高(=ドル安)方向に設定したものの、上海外国為替市場では元安が進み、今年1月4日の水準に達している。7日発表された1〜2月中国貿易統計の大幅上振れなどを手がかりに買いが先行したものの、指数は中盤からマイナスに転じた。昨年からの上昇が目立っていた銘柄や、高PERのグロース株(成長株)など、割高感が意識された銘柄を中心に売りが広がっている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、消費関連の下げが目立つ。免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が8.8%安、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(601633/SH)が8.7%安、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が4.9%安、乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が4.0%安で引けた。


医薬品株も安い。ショウ州片仔コウ薬業(600436/SH)が9.1%、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が8.2%、薬明康徳(603259/SH)が7.7%ずつ下落した。運輸株、ハイテク株、防衛関連株、インフラ関連株、不動産株、金融株なども売られている。


半面、石油生産・化工、掘削などエネルギー株はしっかり。中国石油天然気(601857/SH)が2.0%、中国石油化工(600028/SH)が1.3%、中海油田服務(601808/SH)が3.5%ずつ上昇した。原油高が追い風。先週末のWTI原油先物は3.5%高と大幅続伸し、一時は約2年ぶりの高値を付けた。日本時間8日、時間外取引でも続伸している。サウジアラビアは7日、自国の石油施設が攻撃されたと発表した。そのほか、発電株も買われている。


一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が3.76ポイント(1.53%)安の241.17ポイント、深センB株指数が10.93ポイント(0.98%)安の1098.61ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)


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