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売り一巡後の底堅さを見極める相場展開に

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 31日の日本株市場は売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。30日の米国市場ではNYダウは104ドル安だった。バイデン大統領が予定しているインフラ計画の詳細発表を控え、景気回復期待と同時に財政赤字の拡大を織り込み長期金利が14カ月ぶり高水準に達したことや原油価格の下落も重しとなり終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の29370円。円相場は1ドル110円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から利食い優勢の展開になりそうだ。昨日は指数インパクトの大きい値がさの一角が日経平均をけん引する格好となり、こう着感は強かったものの、配当分を吸収する強い展開だった。米国市場の下落影響から値がさの一角は反動も意識されやすく、朝方はインデックスに絡んだ売りが先行することになろう。また、実質新年度相場入りではあるものの、月末最終日となることから機関投資家等の積極的な売買は手控えられやすい面もある。その他、ここ数カ月は月末最終日に大きく下落する傾向があるため、警戒する声も少なからず聞かれているため、押し目狙いのスタンスといったところであろう。

 米国ではバリュー株への物色にシフトしているものの、ハイテク株についてもSOX指数は小幅な下落にとどまっていることもあり、長期金利の上昇に対する耐性はついてきているようである。バイデン大統領のインフラ計画に対する期待感は根強く、売り仕掛けてくる流れも出しづらいとみておきたい。物色の流れとしてはバリューシフトの流れを引き継ぐ格好になると考えられるものの、割高感が後退してきているハイテクなどグロースの押し目を狙う動きも意識されやすいだろう。また、バイデン大統領のインフラ政策の流れを受けたインフラ関連などへの物色も想定しておきたいところである。

 なお、米国でのブロック取引による金融市場の大きな混乱はみられていないものの、今後損失額が明らかになるにつれて、相場の重荷となる可能性がありそうだ。そのため、コア銘柄への物色を手控え、中小型の材料株などへシフトしやすい面も想定しておく必要はあるとみておきたい。
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