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安川電の市場反応を見極めたいところ

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 12日の日本株市場は、買い先行の展開が見込まれる。9日の米国市場ではNYダウは297ドル高だった。バイデン政権が提案しているインフラ計画やワクチンの普及、連邦準備制度理事会(FRB)が当分の間、大規模緩和を維持することが強い回復に繋がるとの期待から買い優勢の展開。予想以上に上昇した生産者物価指数を受けた長期金利の上昇が重しとなったものの、アップルなどクオリティ株の一角に買いが向かっており、ハイテク株への追い風となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円高の29920円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い先行の展開となろう。米国ではクオリティ株への物色が見られていることから、日本株市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となる。そのため、朝方には日経平均の3万円を意識したギャップスタートが見込まれる。一方で、足元での薄商いの状況下においては積極的な上値追いの流れは限られる。本格化する日米決算を前に機関投資家等は積極的には動きづらいところである。決算については先週末に安川電<6506>が今期見通しとあわせて中期計画を発表しおり、内容についてはポジティブ視される可能性があるため市場反応を見極めたいところである。

 また、新型コロナ感染拡大により東京など3都府県に「まん延防止等重点措置」が適用された。変異株感染者の増加も警戒視されている一方、本日から高齢者へのワクチン接種が始まることから、市場反応が注目される。まん延防止等重点措置によってバリューローテーションの巻き戻しが意識されるようだと、225型優位から指数インパクトの大きい値がさ株の影響を大きく受けやすくなるため、先物主導による仕掛け的な売買に振らされやすくなる点には注意しておきたいところである。

 物色の流れとしては個人主体の材料株にシフトしやすく、政策絡みの材料のほか、個別に材料の出ている銘柄などに短期の値幅取り狙いの資金が集中しよう。今週は小売企業の決算が予定されているものの、成長性においては半導体関連などへの押し目拾いのタイミングにも。週末には日米首脳会談が予定されているなか、半導体不足に関しても議題の一つとして取り上げられるようであり、ハイテク株の動向に関心が集まりやすい。
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