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ハウテレビジョン Research Memo(3):キャリアプラットフォーム事業を展開

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■ハウテレビジョン<7064>の事業概要

1. サービス概要
新卒学生向けリクルーティング・プラットフォーム「外資就活ドットコム」及び若手社会人向けリクルーティング・プラットフォーム「Liiga」を通じて、キャリアプラットフォーム事業を展開している。なお、現状は企業から広告収入などを得るBtoBモデルが主力だが、後述するように、今後は会員から受講料などを得るBtoCモデルやCtoCモデルの新サービスを順次立ち上げる方針だ。

(1) 「外資就活ドットコム」
「外資就活ドットコム」は新卒学生(会員)向けに就活サービスを提供するリクルーティング・プラットフォームである。主に国内外の難関大学に所属してグローバルプロフェッショナルを目指す学生の利用を想定し、無差別に多数の求人情報を掲載するのではなく、入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業(募集企業)を厳選して募集情報を掲載している。会員は無料で登録してサービスを受けることができる。

収益は、募集情報の掲載や会員へのアプローチ権限付与などによって、募集企業から得られる広告掲載料や成約課金手数料などである。人材紹介サービスによる成功報酬ではなく、広告収入を柱としていることが特徴だ。

(2) 「Liiga」
「Liiga」は若手社会人向けにキャリア開発サービスを提供するリクルーティング・プラットフォームである。「世界で通用する人材を育み未来を創る」をコンセプトに、コンテンツ(コラム、ケーススタディ、業界研究など)を通じて、会員である若手社会人のスキルアップやキャリア観構築をサポートする。同時に、会員のキャリアの可能性を広げるサービスとして、転職サービスの機能も備えている。優秀な人材を採用したい募集企業にとっては、若手ハイクラス層にアプローチできるメリットがある。

収益は、ダイレクト・リクルーティング(募集企業が「Liiga」を利用して会員を採用)によって募集企業から得られるシステム基本利用料及び転職成功報酬、転職エージェント(人材エージェントが「Liiga」を利用して会員を自身の顧客企業に紹介)によって人材エージェントから得られる転職成功報酬などがある。

(3) サービス別売上高
2021年1月期のサービス別売上高は、「外資就活ドットコム」が726百万円(売上高構成比83.6%)、「Liiga」が141百万円(同16.2%)だった。いずれも拡大基調である。特に「Liiga」が会員数の積み上げに伴って大幅伸長している。

なお売上高は、募集企業の採用活動や学生の就職活動の開始時期などによって、四半期ごとに変動する可能性がある。従来は第2四半期と第4四半期の構成比が高く、第1四半期と第3四半期の構成比が低いという季節要因があったが、2021年1月期は企業の採用活動早期化の影響で、第3四半期の構成比が上昇した一方で、第4四半期は第3四半期比で減収となり、構成比も低下した。また、その他広告売上(DSPサービスなどの派生サービス)からは2020年1月期中に撤退している。


ハイクラス学生・若手社会人とハイクラス企業に特化
2. 特徴・強み
(1) ハイクラスに特化した独自のポジショニング
会員は、グローバルプロフェッショナルを目指す若手ハイクラス層(「外資就活ドットコム」では挑戦志向の高い難関大学生、「Liiga」ではキャリアアップ志向の高い若手社会人)を主たるターゲットとしている。募集企業は、コンサルティングファームや大手金融機関など入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業を厳選している。ハイクラスに特化した独自のポジショニングを特徴・強みとして、一般的な就活・転職・人材紹介サービス企業との違いを明確にしている。

(2) 会員属性
「外資就活ドットコム」会員の大学分布(2020年1月末時点)を見ると、東京大学など難関大学が約7割を占めている。また各大学の就職者総数に対する「外資就活ドットコム」会員数のシェアは東京大学では8割強に達している。

また「Liiga」会員の出身大学別分布(2021年1月末時点)を見ると、「外資就活ドットコム」会員の大学分布と同様に、東京大学など難関大学が約8割を占めている。募集企業(2021年1月末時点)は、コンサルティングファームを筆頭に、大手金融機関やIT系企業など、入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業が中心である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)



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