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6日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で続落、医薬と消費関連に売り

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メーデー連休明け6日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比5.57ポイント(0.16%)安の3441.28ポイントと続落している(上海A株指数は0.16%安の3606.97ポイント)。


インフレ高進の警戒感がくすぶる流れ。経済活動の再開を背景に、金属や原油、穀物などの商品市場で先高観が強まる中、コストプッシュインフレのマイナス面が意識された。中国本土では、メーデーの大型連休(1〜5日)中に消費が活況だったと伝わったものの、消費関連株には好材料の出尽くし感も広がっている。もっとも、下値は限定的。商品市況高が追い風となる銘柄群などが物色され、指数は小高く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、医薬品の下げが目立つ。上海復星医薬集団(600196/SH)がストップ安、薬明康徳(603259/SH)が6.1%安、浙江医薬(600216/SH)が4.5%安で引けた。バイデン米政権は5日、新型コロナウイルスワクチンに関し、「特許権の放棄を支持する」と表明。上海復星医薬は昨年、独ビオンテックのワクチンを中国・香港・マカオで独占販売する権利を得ている。


食品飲料や小売の消費関連株もさえない。乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が3.2%安、醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品(603288/SH)が2.7%安、白酒最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が2.4%安、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が5.2%安と値を下げた。そのほかハイテク株、不動産株、保険株、証券株なども売られている。


半面、石炭・石油株は高い。中国中煤能源(601898/SH)が9.7%、エン州煤業(600188/SH)が6.8%、中国神華能源(601088/SH)が3.0%、中国石油天然気(601857/SH)が3.1%ずつ上昇した。石炭相場の先高観が強まる状況。中国と豪州の関係悪化により、豪州産石炭の入荷が一段と縮小すると予測された。


非鉄や鉄鋼の素材株も急伸。中国アルミ(601600/SH)がストップ高、江西銅業(600362/SH)が3.4%高、馬鞍山鋼鉄(600808/SH)が7.8%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が4.4%高で取引を終えた。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、銅やアルミ、鉄筋など主要産品の先物価格が軒並み上昇。当局の環境対策による減産で市況が引き締まるとの見方が続いたほか、経済回復に伴う需要増も期待された。このほか銀行株、インフラ関連株、海運株、自動車株の一角も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.66ポイント(0.27%)安の248.62ポイント、深センB株指数が3.60ポイント(0.31%)安の1140.75ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)


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