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来週の相場で注目すべき3つのポイント:トヨタやソフトバンクGなど決算、米CPI、米小売売上高など

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■株式相場見通し

予想レンジ:上限29700-下限29000円

来週の日経平均はもみ合いか。主力企業の1-3月期決算発表が終盤に入る。週初から200社近い企業の決算発表があり、週末には900社以上もの決算が予定されている。このため、決算を受けた選別物色の様相が一段と強まり、指数に方向感は出にくそうだ。


昨年3月から10月までがグロース(成長)株の独り勝ち、昨年11月から今年3月まではバリュー(割安)が独走状態という二極化相場が続いていたが、4月以降は明確な方向感はなかった。こうした動きは決算を挟んでも続きそうだ。これまでに発表済みの決算と株価反応を振り返ってみると、反応はまちまち。グロースでは、序盤は日本電産<6594>やエムスリー<2413>などの売りが目立っていたが、ファナック<6954>や東京エレクトロン<8035>など好反応のものも徐々に散見されるようになってきた。東京エレクトロンのようなグロース・ハイテクの代表格で、株価が上場来高値圏にある銘柄でも、好決算であればしっかり買われる動きが確認されたことは相場にも良い印象を与える。


一方、バリューでも海運大手の商船三井<9104>は決算発表が材料出尽くし感に繋がらずに上昇基調を続けている。発表前の株価が、既にコロナショック前の2019年末水準の1.5倍までに上昇していたことを考慮すれば、景気敏感株への根強い買い意欲が窺える。今後も単純な二極化ではなく、選別物色の様相が強まることが想定されよう。また、来週は2200社以上と、例年よりも決算発表が集中している。決算内容が織り込まれるのに時間がかかり、個別銘柄の株価変動率の高い日が数日にわたって続く可能性がある。


そのほか、世界的なインフレ懸念が改めて相場の注目点となってきそうだ。米10年物国債利回りは1.5%台に低下した後は安定した動きが続いているが、期待インフレ率の指標とされるブレークイーブン・インフレ率は5月5日には2.47%にまで上昇した。鉄鋼やアルミニウム、亜鉛などの商品市場でもかなり需給が逼迫している状況だ。半導体の供給不足も2022年まで続く可能性が指摘されている。一方、4月の米雇用統計が市場予想を大きく下回ったことで、「物価」と「雇用」を目標とする米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和を早期に縮小する懸念は後退した。ただ、4月の雇用統計を抑えた要因は供給不足が問題になっている製造業に依るところが大きく、需要自体は旺盛だ。コロナ禍の打撃が厳しかったサービスや飲食関連ではむしろ人手不足になってきており、5月以降の雇用統計が再び強い数値となる可能性は十分にあろう。そうしたなか、来週は米国で物価関連の指標発表がある。これらの結果次第では再び「インフレ加速・長期金利上昇」という動きが出てきてもおかしくない。決算ばかりが注目されがちだが、決算一巡後には再びインフレと長期金利を巡る思惑が相場を左右しそうだ。


このように「インフレ」は中長期での関心事になることが想定される。インフレを意識したポートフォリオ構築を推奨する専門家の意見も改めて多く聞かれている印象だ。最近、販売価格の引き上げがあった鉄鋼などを中心に資源関連株の相対的な強さも続いている。グロースでも、ITのような内需系よりは、半導体のような外需系の方が強さが目立つ。インフレ傾向と業績の連動性が高いセクターや、仕入価格の上昇を販売価格へと転嫁できるような価格設定能力のある企業が有望となってきそうだ。


■為替市場見通し


来週のドル・円は底堅い値動きか。4月米雇用統計は予想を下回る内容だったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)は現行の金融緩和策を長期間維持するとの見方が広がっている。ただ、来週発表される経済指標がおおむね堅調だった場合、米国経済の正常化への期待はさらに広がり、ドル買い・円売りは継続するとみられる。リスク選好的なドル買い・円売りは一服したが、新型コロナウイルス向けワクチンの普及で米国経済指標の改善が目立つ。


先月発表された米1-3月期国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率6%台の伸びを記録した。また、4月ISM製造業と非製造業景況指数は予想を下回ったものの、いずれも60台を維持している。来週発表の4月消費者物価コア指数(CPI)が市場予想を下回った場合、長期金利は低下し、ドル安に振れる可能性があるが、4月小売売上高が市場予想を上回った場合、成長持続への思惑でドル買い・円売りが強まる可能性もある。米長期金利が下げ渋った場合でもドルを買い戻す動きが広がり、ドル・円は下げづらい展開となりそうだ。


■来週の注目スケジュール

5月10日(月):決算発表:パナソニック、ローム、米・シカゴ連銀総裁がオンラインイベントに参加など
5月11日(火):日・家計支出(3月)、日銀金融政策決定会合における主な意見(4月26・27日分)、決算発表:SUMCO、ダイキン、シャープ、米・ブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)理事がオンラインイベントの質疑応答に参加、石油輸出国機構(OPEC)月報など
5月12日(水):日・景気先行CI指数(3月)、決算発表:ソフトバンクグループ、トヨタ、米・消費者物価コア指数(CPI)(4月)、米・クラリダFRB副議長が講演、国際エネルギー機関(IEA)月報など
5月13日(木):日・景気ウォッチャー調査(4月)、東京オフィス空室率(4月)、決算発表:スクエニHD、太陽誘電、米・生産者物価コア指数(4月)、米・決算発表:コインベース、ドアダッシュ、アリババ、エアビーアンドビー、ウォルト・ディズニーなど
5月14日(金):決算発表:クボタ、大成建設、電通G、SMC、ホンダ、米・小売売上高(4月)、米・鉱工業生産指数(4月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数(5月)など

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