fbpx

老後の一人暮らし、生活費はいくら必要?

未婚率の増加や子どもとの同居の減少により、高齢者の一人暮らしは増えています。現在は家族と暮らしていても、子どもの独立や配偶者との死別などにより、将来は一人暮らしになる可能性もあるでしょう。

老後に一人暮らしをする場合、生活費はいくら必要なのでしょうか。高齢化によって、老後の期間は延びています。そのため、なるべく早いうちに必要な金額を見積もって、老後の生活費を準備しておくことが大切です。

今回は、老後の一人暮らしの現状や必要な生活費、資金が足りないときの対処方法について解説します。

老後に一人暮らしの人はどれぐらいいる?

内閣府の高齢社会白書によると、1980年以降、65歳以上の一人暮らしは男女ともに一貫して増加傾向にあります。

老後の一人暮らし、生活費はいくら必要?

引用:内閣府「2021年(令和3年)版 高齢社会白書(第1章 第1節 3 家族と世帯)」

65歳以上人口に占める一人暮らしの割合(2015年)は、男性は13.3%(約192万人)、女性は21.1%(約400万人)となっており、これは、男性の約7人に1人、女性の約5人に1人が老後に一人暮らしをしていることを表しています。

また、老後の一人暮らしは今後も増加が続き、2040年には男性20.8%(約355万人)、女性24.5%(約540万人)に達すると予測されています。

老後の一人暮らしに必要な額

老後に一人暮らしをする場合、毎月の生活費はいくら必要なのでしょうか。総務省の家計調査によると、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は以下の通りです。

老後の一人暮らし、生活費はいくら必要?

引用:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2020年(令和2年)平均結果の概要P18」

収入と支出それぞれの詳細について確認していきましょう。

収入

高齢単身無職世帯の実収入(月平均額)は136,964円で、内訳は以下の通りです。

高齢単身無職世帯の実収入(月平均額)

社会保障給付 121,942円
その他(仕送り金、事業・内職など) 15,022円
実収入合計 136,964円

年金などの社会保障給付が約12万円で、実収入全体の約9割を占めています。

その他は仕送り金や事業・内職などによる収入です。全体の約1割と少額ですが、月平均額であるため、人によって金額に大きな差があると考えられます。

支出

高齢単身無職世帯の消費支出と非消費支出の合計(月平均額)は144,687円で、内訳は以下の通りです。

高齢単身無職世帯の消費支出と非消費支出の合計(月平均額)

食料 36,581円
住居 12,392円
光熱・水道 12,957円
家具・家事用品 5,328円
被服及び履物 3,181円
保険医療 8,246円
交通・通信 12,002円
教養娯楽 12,910円
その他の消費支出(雑費・交際費など) 29,549円
非消費支出(直接税・社会保険料) 11,541円
支出合計 144,687円

住居が12,392円と低いのは、持ち家率が高いことが理由だと考えられます。そのため、賃貸の場合は家賃が発生するため、住居費はもっと高くなるでしょう。

保険医療は8,246円ですが、年齢とともに負担は大きくなるかもしれません。

また、交通費は住環境に大きく左右されます。地方在住で自家用車が必要な場合、車両代のほかに駐車場代・ガソリン代・車検代といった維持費もかかるため、平均より負担が増える可能性があります。

年金だけでは生活費が月2.5万円不足する?

年金収入が約12万円、支出合計が約14.5万円とすると、老後の一人暮らし(年金のみ)の生活費は月2.5万円不足します。生活費の不足分は10年で約300万円、30年で約900万円です。

総務省の家計収支はあくまでも平均結果であり、この通りに当てはまるとは限りません。一方で、老後の一人暮らしの生活費を把握する際の参考にはなります。
まずは自身の家計を整理して、老後の生活費がいくら必要かを把握することが大切です。

年金収入が平均より多い場合は、年金だけでも生活できるかもしれません。一方で、「年金が少ない」「平均より多くの支出がかかる」という場合は、まとまった老後資金を準備する必要があるでしょう。

参考:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2020年(令和2年)平均結果の概要P18‐19」

老後の一人暮らしで資金が足りない時はどうする?

老後の一人暮らしで資金が足りない時、持ち家であれば不動産が資金源となるかもしれません。自宅を担保に融資を受けたり、売却したりすることで、まとまった資金が手に入ります。具体的には、以下2つの方法があります。

不動産担保ローン

不動産担保ローンとは、不動産を担保にお金を借りることができるローンです。自宅を所有している場合、まとまった資金を準備する手段として活用できます。不動産担保ローンのメリットは以下の通りです。

  • 無担保のカードローンより低金利で利用できる
  • 借入限度額が大きい(不動産の価値によっては1億円以上の借り入れも可能)
  • 最長35年など長期間にわたって借りられる
  • 資金使途は原則自由

一方で、不動産担保ローンには以下のようなデメリットもあります。

  • 借入時に手数料(事務手数料、抵当権の登記費用など)がかかる
  • 返済不能になると不動産が処分される

不動産担保ローンについては、以下の記事で詳しく説明しています。

リースバック

リースバックとは、不動産売買と賃貸借契約が一体となったサービスです。自宅をリースバック運営会社に売却後、その会社に家賃を払うことで、同じ家に住み続けることができます。リースバックのメリットは以下の通りです。

  • 自宅を売却した後も同じ家に住み続けられる
  • 自宅の売却でまとまった資金が手に入る
  • 月々の支出が定額化される
  • 家の所有リスクを無くせる

一方で、リースバックには以下のようなデメリットもあります。

  • 自宅の売却価格は市場価格より安くなる
  • ずっと住み続けられるとは限らない

リースバックについては、以下の記事で詳しく説明しています。

まとめ

老後の一人暮らしで年金収入のみの場合、生活費が不足し、貯金を切り崩して生活しなければならない可能性があります。まずは家計の状況を整理して、老後資金がいくら必要かを把握することが大切です。持ち家で資金が足りない場合は、不動産担保ローンやリースバックの利用を検討しましょう。

執筆者紹介

「金融/不動産知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

The post 老後の一人暮らし、生活費はいくら必要? first appeared on SBIエステートファイナンス.

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー