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売り一巡後も押し目狙いの動きは限られるか

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 28日の日本株市場は、不安定な相場展開になりそうだ。27日の米国市場ではNYダウが85ドル安だった。6月耐久財受注速報値が予想を下回ったことが回復への懸念に繋がったほか、米疾病管理予防センター(CDC)がワクチン接種完了者も一部の地域で室内でのマスク着用を推奨する方針に転じると報じられ、新型コロナ・デルタ株流行への警戒感も重しとなった。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を明日に控えた調整と見られる売りも目立ち終日軟調推移に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円安の27590円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から売り先行の展開になりそうだ。一先ず売り一巡後は27500円辺りでの底堅さを見極める動きとなりそうだが、シカゴ先物は安いところで27360円まで下落幅を広げていたこともあり、戻りの鈍さが意識される局面においては、仕掛け的な動きも警戒されよう。また、米国については連日の上昇だったこともあり、決算を前に利益確定の動きといったところである。しかし、日本株においては調整基調が続いている状況であることから、持ち高調整の動きが強まりやすい。

 東証1部の売買高は3営業日続伸となる中においても、連日で10億株を下回っており、薄商いのなかをインデックスに絡んだ売買に振らされている状況である。ギャップスタート後は基本的にはこう着感の強い相場展開が続いていることもあり、ギャップスタート後も自律反発狙いの動きは限られそうだ。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大が見られるなか、東京都の新規感染者数が最多となっており、戻り局面では売りを仕掛けてくる流れにも向かいやすいところか。

 そのため、指数インパクトの大きい値がさ株などインデックス売買に振らされやすい銘柄を避け、決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。また、主力株などは決算反応も限られており、持続性が見られていないことから、中小型株に向かう格好か。もっとも、マザーズ銘柄の需給悪化を警戒する声も聞かれており、短期的な値幅取り狙いの売買に限られよう。
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