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政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強い

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 8日の日本株市場はこう着ながらも底堅い展開が見込まれる。7日の米国市場はNYダウが269ドル安だった。先週発表された8月雇用統計が予想を大幅に下回ったことを受けて、景気回復ペース減速が警戒され売り先行で始まった。その後も新型コロナウイルスのデルタ株による経済への影響や財政支援の終了でエコノミストが成長予測を引き下げたことも手伝い、ダウは終日軟調に推移。一方で、ハイテク株の買いは続き、ナスダック指数は連日で史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の29965円。円相場は1ドル110円20銭台で推移している。

 日経平均は前日まで7営業日続伸で3万円の大台を回復したこともあり、目先的には達成感が意識されやすいほか、急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されやすく、いったんは利益確定といったスタンスに向かいやすい面はあるだろう。とはいえ、日本の政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強いと考えられる。また、急ピッチの上昇で相対的に日本株の比率が低かった海外勢においては、比率を修正する動きも意識されよう。3万円回復で買い一巡と見る向きも増えていると考えられるものの、需給状況は良好であろう。

 また、積極的なロングによる上昇というよりは、買い戻しの動きが中心と考えられ、基本的にはポジションをニュートラルにする動きであろう。週末にメジャーSQを控えるなか、上昇ピッチの速さからヘッジ対応の買いなども重なったと見られる。SQ間近で改めてショートポジションを取りに行く動きも考えづらく、底堅い相場展開が見込まれる。

 投資家は総裁選を巡る日本の政局動向に注目しているが、政策期待が高まるなかでは、押し目買い意欲は強そうだ。物色についても出馬を発表した各候補者による政策をテーマとした物色に向かいやすいところである。そのほか、昨日は日経平均の定期入れ替えを受けて、新規採用となった銘柄への物色が強まっていた。この動きはSQまでは続くと見られるため、新規採用銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも引き続き注目されよう。
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