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ケアネット Research Memo(5):収益拡大により財務基盤の強化が進む

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■業績動向

2. 財務状況と経営指標
ケアネット<2150>の2021年12月期第2四半期末の総資産は前期末比465百万円増加の5,784百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が758百万円増加し、売上債権が398百万円減少した。また、固定資産では投資その他の資産が70百万円、のれんが37百万円それぞれ増加した。

負債合計は前期末比366百万円減少の1,867百万円となった。主に、役員賞与引当金が220百万円減少したことによる。純資産は前期末比831百万円増加の3,917百万円となった。主に、利益剰余金が871百万円、資本剰余金が287百万円、自己株式が288百万円増加(減少要因)したことによる。

経営指標を見ると、収益拡大に伴う純資産の増加によって自己資本比率が前期末の57.8%から67.6%に上昇したほか、現金及び預金も30億円を超える水準まで積み上がるなど、収益拡大に伴って財務基盤も強化されたことがうかがえる。また、実質無借金経営と言え、財務の健全性も高いと判断される。なお、後述するが同社は中期経営ビジョンを達成するための成長投資資金を調達するため、2021年9月に第三者割当による新株予約権を発行しており、今後資本の増強が進む見込みとなっている。


医薬DX事業の好調持続により、2021年12月期の通期業績も会社計画を上回る可能性
3. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比44.5%増の7,664百万円、営業利益で同46.4%増の2,211百万円、経常利益で同47.5%増の2,222百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同71.7%増の1,400百万円を見込んでいる。同計画値は第1四半期決算発表時点で期初計画を上方修正した数値となる。第2四半期までの進捗率を見ると、売上高で49.8%、営業利益で62.7%となっており、過去のトレンドを考えると好進捗となっている。同社の場合、業績は下期偏重型となっていることから、今後市場環境に大きな変化がなければ会社計画を上振れする可能性が高い。ただ、同社は今後の飛躍的な成長を目指していくためにM&Aを含めて積極的な投資を実施していく方針を示しており、これら投資の内容によっては変動する可能性もある。それでも同社業績計画は下限値になるのではないかと弊社では見ている。

主力事業である医薬DX事業については、引き続き「MRPlus」、Web講演会等のeプロモーションサービスに対する需要が旺盛なことから、第3四半期以降も前年を上回る売上高が続く見通しだ。特に、下期は学会シーズンとなりWeb講演会の需要が一段と増加するものと予想される。新規顧客の獲得効果については下期でほぼ一巡しそうだが、スペシャルティ医薬品を中心にプロモーション案件の獲得を強化し、顧客当たり売上高を伸ばすことで成長を図っていく。

スペシャルティ医薬領域における差別化戦略として、同社は疾患啓発・教育系サービスを強化している。例えば、疾患啓発では臨床医学動画メディア「MEDuLiTe」のコンテンツ拡充を進めている。「MEDuLiTe」は2016年7月より開始したサービスで、主にスペシャルティ医薬品領域をターゲットにし、専門医に対して「新発売する医薬品に関連する疾患領域を印象付け、期待感を醸成し、処方に向けての準備をしてほしい」という製薬企業のニーズに応えるプロモーション施策となる。

メディカルプラットフォーム事業では、引き続き「CareNetTV」の売上増を見込んでいる。専門医試験対策シリーズの拡張や人気講師によるライブセミナー等、魅力的なコンテンツを揃えることで有料会員数のさらなる積み上げを図っていく。連結グロース事業については、キャリア支援事業に加えて、病院の事業承継支援サービスのニーズも増えつつあり、ケアネットワークスデザインの収益増を見込んでいる。ここ数年クリニックを中心に医療機関で後継者不在の問題が顕在化しはじめており、こうした医療機関と新規開業を希望する医師をマッチングさせるサービスで、今後の成長が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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