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アウトソシング Research Memo(9):「派遣2.0」などの推進で事業拡大と収益性の向上目指す

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■アウトソーシング<2427>の主な活動実績

1. エンジニアとテクノロジーを融合した「派遣2.0」の進捗
「派遣2.0」とは、RPAやAI等の先端テクノロジーとエンジニアをセットで供給し、業務の効率化を運用までサポートする次世代型の派遣モデルである※1。多くの先進国で技術者不足が深刻化するとともに、ロボットやAI活用による業務の効率化・省人化ニーズが拡大するなかで、本格的な提案活動を開始すると、順調に実績が積み上がってきた。具体的な事例を示すと、京セラ<6971>では、自社施設にてAR技術※2を活用した荷さばき効率化に向けて実証実験を開始したほか、公園・緑地等の施工管理を行う日比谷アメニス(日比谷花壇グループ)では、熟練工による遠隔指示化(リモートによる見習い技術者への指示や複数現場対応が可能)や現場からの報告システムの構築などを通じて、人材不足対策、作業の省力化・効率化を進めるなど、本格導入に向けて検討・準備中の案件が増加している。本モデルの推進により、人材ストック型の成長モデル(人材の確保がボトルネックとなる成長モデル)からの脱却を図るとともに、派遣DX化による付加価値向上や、これまでの技術職派遣領域から自動化傾向の高い一般派遣領域への進出により、事業拡大と収益性の向上を目指していく方針である。2021年12月期末までに668稼働※3を目指しているが、2021年6月末時点ですでに508稼働と計画を上回るペースで伸びている。本格的な業績寄与はこれからであるが、収益性の高さは実証されている。同社では、2024年12月期までに4,500稼働まで伸ばす計画である。

※1 例えば、これまで10名の事務員派遣で成り立っていた業務に対して、同社グループによるロボット+エンジニアのセット派遣を併用することにより、事務員派遣は3名でこなすことが可能となり、結果として派遣先のトータルコストを引き下げることができるスキームとなっている。同社にとっても、新たな領域(一般派遣領域)へ進出するとともに、単価の高い先端エンジニアの効率的な活用を図ることができる。また、業務効率化によるコスト削減分を派遣先とシェアする収益モデルとなっているため、高い収益性が期待できる。
※2 ARとはAugmented Reality(拡張現実)の略。ARグラスなどを通して見ると、実際の景色のなかにナビゲーションや3Dデータ、動画などのデジタルコンテンツが出現し、現実世界に情報を付加する技術である。
※3 同社では、人材、ロボット、ソフトウェアすべての働きを「稼働」としてカウントしている。


2. 派遣スタッフ管理システム「CSM」の進捗
2020年10月より開始した「CSM」とは、市販されているクラウドシステムを同社グループが協業してカスタマイズした独自の「派遣スタッフ管理システム」である。複数社への派遣発注を含むメーカー側の様々な煩雑業務※を「CSM」が解消することにより、派遣先との関係を強化し、シェアの拡大や業界淘汰の取り込みを実現するところに狙いがある。また、派遣先にとっては、業務の効率化やコスト削減等に加え、適材適所での人材採用や評価制度の一元管理など、派遣スタッフ活用の精度やモチベーションを高めることができるほか、派遣スタッフの待遇改善や教育にも貢献することが期待されるため、社会的な意義も大きい。同社ではスケールメリットの追求やビッグデータの蓄積による提供価値の強化を目指しており、他社との連携にも積極的である。また、同社が目指す「WBBプラットフォーム」(詳細は後述)の構築にもつながるものとして今後の進捗が注目される。導入メーカー数の増加とともに、2021年6月末時点の累計ユーザー数は5,246名に積み上がっている。2021年12月期末の累計ユーザー数15,000名(導入メーカー数80社)を見込んでいる。

※「CSM」導入に伴うメーカー側のメリットとして、1)業務効率化(勤怠管理と請求管理)、2)コスト削減(派遣管理窓口の簡素化)、3)定着率向上(生産性の向上)、4)環境負荷軽減(ペーパーレス化、資源活用)、5)BCP(情報のデジタル化、業務継続)、6)同一労働同一賃金対策(評価制度の一元管理)などが挙げられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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