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NYの視点:市場の中銀の利上げ観測行き過ぎとの見方も

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市場は過去の実績から中央銀行の利上げを過剰に織り込む傾向にある。インフレを巡り慎重姿勢を維持していた連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はここにきてインフレリスクに言及。サプライチェーン混乱が想定以上に長期化し、高インフレも2022年まで継続するリスクを指摘した。インフレ期待が高まる深刻なリスクが見られれば利上げも辞さない構えを見せたため、利上げの時期が早まるとの市場の観測も強まった。ただ、パウエル議長は経済が資産購入策縮小を開始し2022年中旬に終了する軌道にあるとしながらも、利上げの可能性は否定した。

現在のところFRBの高官は、2022年に利上げを開始する確率はほぼ5分5分と見ている。一方、市場はすでに2回の利上げを織り込みつつある。NY原油先物は2014年以降で初めて85ドル台となるなど、燃料価格の上昇がインフレを押し上げると警戒されている。

特に原油価格の動向が経済に反映しやすいカナダの中銀の金融政策においては、市場はすでに2022年に4回近くの利上げを織り込んだ。カナダ中銀は27日に金融政策決定会合を実施する。中銀はこの会合で、過去最低金利を据え置く見通しだが、市場の積極的な利上げ観測に対し、肯定的かまたは、行き過ぎとの見方に利上げ観測を緩和させるため声明などを意図的にハト派に傾斜させるかどうかに焦点が集まる。今週理事会を控える欧州中央銀行(ECB)、また、連邦準備制度理事会(FRB)など他の中銀の基調を定めていくと注目材料となっている。




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