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ブランディング Research Memo(1):「マーケティングDX」を推進することで中小・地方企業の課題解決を目指す

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■要約

ブランディングテクノロジー<7067>は、中堅・中小企業を対象に、ブランディングやデジタル・マーケティング、デジタルシフトの支援を展開している。「ブランドを軸に中小・地方企業様のデジタルシフトを担う」をミッションに掲げ、ブランドを軸に一貫した企業経営を行うことで企業ブランドを向上させ、中長期的な企業成長へと導く「ブランドファースト」をコンセプトとし、共に成長しながら長期的に支援することを目指している。中小・地方企業のブランディングは収益化が難しいことが多いが、同社は独自のデータベースから業界別に成功パターンを導き出しノウハウを体系化することで、これらの作業を収益化することに成功している。

同社はもとより、「業界別に体系化されたノウハウ」「フロント人材」「カスタマーサクセス」という3つの競争優位性を有しているが、この3つの競争優位性に、2021年11月にリリースした「ブランディングバンク」(中小企業3,000社超のデータベースから業界別に成功パターンを導き出しノウハウを体系化したブランド・マーケティング資産)を加えた4つの課題解決サイクルを「マーケティングDX」とし、マーケティングDXを推進することで、中小・地方企業が抱える課題の解決を目指している。

1. 2022年3月期第2四半期の業績概要
2022年3月期第2四半期の業績は、売上高2,243百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益39百万円(同130百万円増)と、増収及び各利益の黒字転換を達成した。国内経済は、ワクチン接種の進展に伴って新型コロナウイルス感染者数の減少が期待されるものの、楽観視できない状況が続いている。一方で、同社の主要事業領域の1つである国内インターネット広告市場は、社会のデジタル化を追い風にプラス成長が続いていることに加え、中堅・中小企業におけるデジタル化に対する優先度は、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)により大きく高まっている。このため同社では、2021年3月期下期から2022年3月期第2四半期にかけて、収益の改善及び経営の安定性の強化を推進し、コロナ禍以降の新常態(以下、ニューノーマル)での成長に向けた対応を完了させた。これらの投資の結果、2022年3月期第2四半期業績はV字回復を達成し、通期予想に対する進捗率については、売上高で44.9%、営業利益で79.3%と順調に推移している。

2. 2022年3月期の業績見通し
2022年3月期業績見通しについて同社は、期初予想を据え置き、売上高5,000百万円(前期比13.1%増)、営業利益50百万円(同164百万円増)を見込んでいる。コロナ禍の収束が見通せないなか、国内外の消費回復の足取りは鈍く、同社顧客の広告投資は抑制されている状況にあるものの、中堅・中小企業におけるマーケティング活動でもデジタルの比率がさらに高まると予想されることから、同社へのニーズも高まると弊社では見ている。コロナ禍を背景に期初予想は保守的に計画されていること、第2四半期進捗率が順調に推移していること、市場環境の回復が継続していることなどから、通期業績予想が上方修正される可能性も高いと弊社では見ている。

3. 成長戦略
同社は中長期的な成長戦略として、ニューノーマルに適応するために構築した「マーケティングDX」というビジネスモデルを軸に、中堅・中小企業のデジタルシフトニーズに対応する方針である。具体的には、「顧客獲得チャネルのオンライン化」「ブランディングバンクの強化による顧客1社当たりのタスク数拡大」「業界別の提携パートナー強化」「組織内部の強化」の4つの戦略を展開していく計画だ。また、これに加え、「守り」のDX支援だけではなく、「攻め」のDX領域支援も強化する考えである。中堅・中小企業のデジタルシフトニーズが拡大するなか、「ブランディングバンク」をリリースするなど、2022年3月期は成長が再び軌道に乗っていることから、これらの成長戦略を推進することで、さらなる成長が期待できる。

■Key Points
・中小・地方企業を対象にブランディングやデジタル・マーケティング、デジタルシフトを支援
・「ブランディングバンク」のリリースにより、課題解決サイクル「マーケティングDX」を仕組み化。中小・地方企業の「人材不足」「ノウハウ不足」を解消し、「再現性」ある事業成長の実現を目指す
・2022年3月期第2四半期業績はV字回復、通期業績は上方修正の可能性が高まる
・中堅・中小企業のデジタルシフトニーズの拡大を背景に、さらなる成長を期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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